少女と悪魔の復讐ADV『被虐のノエル』Final後編、4月29日公開へ。7年に及ぶ復讐譚がついに完結


国内の個人ゲーム開発者カナヲ氏は4月14日、『被虐のノエルFinal後編を4月29日18時に公開すると発表した。「ゲームマガジン」にて、PC/ブラウザ向けに公開されるようだ。また2016年から連載されてきた『被虐のノエル』は、Final後編で完結するという。また発表にあわせて、記念ムービーやキービジュアルも公開されている。

『被虐のノエル』は、すべてを失った少女が悪魔と契約して復讐を志す、少女と悪魔の伝奇アドベンチャーゲームである。本作の舞台は、代償と引き換えに願いを叶える悪魔や、彼らと契約した魔人が存在する世界。主人公のノエルは、ラプラス市に住むピアニストの少女だ。ピアニストの家に生まれ育ったノエルにとって、ピアノで一番であることは当然であり、義務でもあった。ある時、ノエルは市のピアノコンクールで最優秀賞を逃す。ノエルが結果に困惑する中、彼女の前に市長のバロウズが登場し、取引を持ちかける。しかし、ノエルの向かった取引場所には、手足を代償とした悪魔との契約が待っていた。ノエルは騙されてすべてを失うが、悪魔カロンとの契約によりバロウズへの復讐を志す。奇妙な悪魔カロンの過去。ラプラス市とバロウズの秘密。契約と引き換えに何かを得た魔人たち。すべてを失った少女と奇妙な悪魔による、復讐譚が描かれていく。

Season 1のスクリーンショット


ノエルはカロンと共に、復讐を果たそうと奮闘する。ゲーム序盤においては、街で情報を集めたり、市長邸宅へ密かに侵入したりなど、ストーリーにあわせた探索やステルスパートなどが展開。プレイヤーの操作を交えつつ、ノエルとカロンの復讐の物語がゲームとして繰り広げられる。

また2人の前には、悪魔と契約を結んだ魔人が立ちはだかることもある。彼らとの戦闘の際には、プレイヤーはノエルではなくカロンを操作。魔人たちの特殊能力や強靭な身体能力を活かした攻撃を避けながら、能力の隙をついて攻撃し、勝利を目指していく。本作では、マップを使ったアクションや探索、ちょっとしたミニゲームを交えつつ、ノエルとカロンの復讐が描かれていくのだ。魔人たちはそれぞれ信念や覚悟をかかえており、彼らとの熱い戦いも本作の特徴だろう。また本作は記事執筆でSeason 1からSeason Final前編まで13話がフリーゲームとして公開中。Nintendo Switch版も販売されており、Season 7までを収録しているほか、Season 3とSeason 4の間を描くSeason 3.5が追加されている。1話あたりのプレイ時間は、2時間から3時間ほどとなっている。

本作を手がけているのは、国内のインディーゲームクリエイター・カナヲ氏だ。同氏の過去作としては、『虚白ノ夢』『積層グレイブローバー』『はじめての宿屋さん』などをフリーゲームとして公開。現在はサンリオによる「まいまいまいごえん」のゲーム版も手がけている。

本作『被虐のノエル』はカナヲ氏が制作し、2016年に最初のエピソードがフリーゲームとして公開された作品だ。以降、メディアミックスやリメイク版のリリースをはさみつつ、7年以上に渡ってゲームマガジンで連載が続けられてきた。そんな7年以上続いてきた『被虐のノエル』が、4月29日にはFinal後編の公開により、ついに完結を迎えることになる。2022年8月に公開されたSeason Final前編では、ラプラス市長選挙の投票日が近づく中、最終決戦に向けて進むノエルたちの姿などが、分岐ルートシステムを交えつつ描かれていた。Final後編では、どんな復讐劇の終わりが待ち受けているのだろうか。

被虐のノエル』Final後編は、4月29日18時に公開予定。PCおよびブラウザ向けに、「ゲームマガジン」からプレイできるようだ。

また本作Season 1からSeason Final前編までは、PCおよびブラウザ向けに「ゲームマガジン」にてフリーゲームとして公開中Nintendo Switch向けには、Season 7までの内容に新規要素を加えたリメイク版が発売中。Steamでは、多言語対応してSeason 7までを収録した『被虐のノエル S1-7』、およびDLCとしてSeason8~Season 12までがそれぞれ発売中となっている。