『ホグワーツ・レガシー』発売に際し、「薩摩ホグワーツ」なる概念が爆誕。魔術を“チェスト”でねじ伏せる豪快魔法学校の妄想

 

「ハリー・ポッター」を題材としたオープンワールドアクションRPG『ホグワーツ・レガシー』。本作の発売に際して生まれた「薩摩ホグワーツ」なる概念が、国内Twitterユーザーの注目を集めている。

『ホグワーツ・レガシー』は人気小説・映画「ハリー・ポッター」シリーズを題材としたゲームだ。プレイヤーは5年生として、ホグワーツ魔法魔術学校に入学。授業や探索に励みつつ、世界をめぐる大きなしがらみに巻き込まれていく。本作はオープンワールドゲームとなっており、学校および学校周辺のエリアを冒険したり、誰かのお願いを解決したり。魔法学校の生徒として、「ハリー・ポッター」の世界で新しい発見をしていくのだ。

そんな本作の発売に際して「薩摩ホグワーツ」なるワードが生まれ、国内Twitterユーザー間で注目を集めている。なお薩摩とは、旧国名である薩摩国、今でいう鹿児島県西部にあたる地域だ。


薩摩ホグワーツにちなんだツイートはさまざま。多くは「ハリー・ポッター」世界の薩摩にあるかもしれない、魔法学校の様子を想像する内容となっている。なお薩摩ホグワーツ生たちには豪快なキャラ付けがなされている。中でも多いのが、薩摩ホグワーツ生は魔法ではなく「チェスト」で解決するというツイートだ。

チェストとは薩摩藩に広く伝わったという剣術「示現流」の掛け声とされる(Number Web)。つまり薩摩ホグワーツ生は、魔法を使わずに剣術で物事を解決するイメージをもたれているわけだ。武装解除の呪文エクスペリアームスから死の呪文アバダ ケダブラまで。さまざまな呪文をそっちのけにチェストの掛け声と真剣で解決してしまう、薩摩ホグワーツ生の伝説が広まっている。

また示現流における掛け声は猿叫と称され、かなり気合が入っていることでも知られる。そのためか示現流も学ぶ薩摩ホグワーツ生たちも、呪文の詠唱においては気合たっぷりの奇声をあげるという。そして呪文の効果まで豪快に強化(?)してしまうとされる。また、そうした設定に関連して、薩摩出身キャラが印象的な、漫画「ゴールデンカムイ」と絡めたツイートも散見される。

突如として話題を呼ぶ薩摩ホグワーツなる概念。発売されたばかりの『ホグワーツ・レガシー』が人気を博していることもあり、魔法学校に関する話題がさらに衆目を集めているのだろう。ちなみにこれに先だって『ホグワーツ・レガシー』では日本にまつわる要素が発見され、注目されていた。「ハリー・ポッター」世界における人気スポーツ、クィディッチのチームであるトヨハシ・テングに関するセリフだ。

トヨハシ・テングは愛知県豊橋市を拠点とするクィディッチのチーム。「ハリー・ポッター」シリーズ公式の副読本「クィディッチ今昔」にて言及されており、『ホグワーツ・レガシー』にもそれが引用された格好だ。日本の魔法学校の存在感を意識させる設定であり、今回ユーザーたちが薩摩ホグワーツに関する想像を膨らましている一因かもしれない。なおクィディッチは『ホグワーツ・レガシー』にプレイ可能要素として登場しない(関連記事1関連記事2)。

ちなみに弊誌で確認した範囲において、薩摩ホグワーツというワードを生み出したと見られるのはTwitterユーザーの松永マグロ氏。同氏によると、薩摩ホグワーツは当初ホグワーツ魔法魔術学校にいる薩摩出身生徒を指していたという。その後ユーザー間で薩摩ホグワーツに関する諸説が入り乱れ、しまいにはユーザー間の概念として薩摩に魔法学校が爆誕してしまったかたちだ。同氏も薩摩ホグワーツがここまで波紋を広げていることに、驚きを示している。ちなみにホグワーツ魔法魔術学校は、校舎であるホグワーツ城の名を冠している。薩摩ホグワーツにも、現地の人々からホグワーツと呼ばれる荘厳な城がそびえているのかもしれない。なお、設定としては日本の魔法学校として「マホウトコロ」が存在するはずであるが、薩摩隼人は意に介さぬことだろう。

ホグワーツ・レガシー』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/ PS5/ Xbox Series X|S向けに発売中。PS4/Xbox One向けには4月4日発売予定、Nintendo Switch向けには7月25日発売予定だ。



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