PS4/PS5『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』クレイトス役俳優が“発売延期は自分のせい”と、突如告白。その背景とは

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ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)による、人気アクションゲーム最新作『God of War Ragnarök(ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク)』。SIEは今年6月に、2021年予定だった本作の発売スケジュールを、2022年に延期したと発表している。この発売延期ついて、主人公クレイトスを演じる俳優が「原因は自分にある」と語った。その背景には、開発チームと演者との強い絆を感じさせる事情があった。

『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク(以下、ラグナロク)』は、アクションゲームシリーズ『ゴッド・オブ・ウォー』の最新作だ。本作は過去作から舞台と設定を大きく変えた2018年のリブート版『ゴッド・オブ・ウォー』の直接の続編となる。また、『ラグナロク』はシリーズ完結編となることが、本作プロデューサーCory Barlog氏およびディレクターEric Williams氏により語られている(下記動画15分36秒頃より)。


本作は2020年のティザートレイラー公開当初、発売時期を2021年としていた。しかし、開発元であるPlayStation StudiosのSanta Monica Studioは、開発チームやパートナーおよびその家族の健康への配慮を理由として発売時期を2022年に延期していた(関連記事)。今回、本作にて主人公クレイトスを演じるChristopher Judge氏が、この延期の理由について語ったのだ。


Judge氏は、2018年のリブート版『ゴッド・オブ・ウォー』よりクレイトス役を担当している俳優だ。同氏はドラマ「冒険野郎マクガイバー」への出演をはじめとして、1997年から2007年にかけて米国にて放映された長寿ドラマ「スターゲイト SG-1」に異星人ティルクとしてレギュラー出演するなど、実績あるベテラン俳優。同氏はアメリカンフットボールに打ち込んだ経験もあり、クレイトスに負けず劣らずの頑強な肉体でアクションもこなす人物だ。

しかし、Judge氏は2019年頃に健康問題を抱える状態にあったようだ。同氏は2021年9月30日、自身のTwitterアカウント上で延期の理由について“告白”した。発端と見られるのは、米IGNが開催した史上最高のゲームを決める読者投票企画だ。リブート版『ゴッド・オブ・ウォー』は同企画にて見事トップを飾り、同作エンジニアリングリードを務めたJeet Shroff氏が喜びとファンへの感謝をツイートした。Judge氏もShroff氏のツイートを引用して喜びをあらわにし、ファンおよび“『ゴッド・オブ・ウォー』ファミリー”への愛情を伝えた。

そしてJudge氏は、続くツイートで「『ラグナロク』が延期になったのは私のせいなんだ」と語り始めたのだ。というのも、同氏は2019年8月には、歩くこともままならない状態にあったという。そのため、人工股関節置換や膝の手術などの大規模な施術を受けていたとのこと。そして、開発側はJudge氏がリハビリに取り組んでいる間も同氏の回復を待ち続けた。復帰を急かすような圧力などはなく、ただただサポートと愛情を注いでくれたという。

大手術を要する健康状態では、声だけの収録でも多大な困難があることだろう。しかも『ゴッド・オブ・ウォー』制作にあたっては、俳優同士が対面しての演技やモーションキャプチャー収録をおこなっている。今回の『ラグナロク』についても同様の手法が取られている可能性は高く、Judge氏のコンディションは、ゲームの制作スケジュールに直接関係する事柄だ。


また、Judge氏は「Santa Monica Studioは遅延とその原因について何も言わなかった」とコメント。これは、同氏に対して遅延の責任を負わせなかった開発側の対応を伝える言葉だ。続けて同氏は、業界のなかにはひどい対応をするスタジオも存在することに触れ、Santa Monica Studioおよびチームの愛情と誠実さを称賛し感謝の気持ちを述べた。


Judge氏は、「『ラグナロク』への出演を断ろうとしていた」という裏話についても明かしている。『ゴッド・オブ・ウォー』ではディレクターを務めていたCory Barlog氏から「続編ではディレクターを退く」と伝えられたJudge氏は、本気で続編『ラグナロク』でのクレイトス役を断ろうとしたそうだ。しかし、Barlog氏は『ラグナロク』ディレクターを務めるEric Williams氏について「彼はスゴい(Eric is a beast)」とJudge氏に伝えて続投を説得。Barlog氏の言葉を信じたJudge氏は続投を決意し、結果としてWilliams氏はJudge氏も納得する“スゴいヤツ”だったようだ。


Judge氏による一連のツイートには、コミュニティから多くの温かい言葉が寄せられている。同氏の今後の健康を祈る声が見られるほか、演者と開発チームの強い絆に感銘を受ける人々も多いようだ。

大型ゲームリリースの延期要因は多岐にわたる。特に『ラグナロク』開発期間にはパンデミックが発生しておりリモートワークへの切り替えなど対策に迫られる面もあった。当然、同作延期の責をJudge氏ひとりが負うことはない。しかし、それでも同氏が「自分のせいだ」と伝えたのは、同氏の責任感の強さと、チームおよびコミュニティへの愛情ゆえなのだろう。

『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』はPS4/PS5向けに2022年発売予定。前作からの物語に決着をつける完結編となる本作で、Judge氏がどのようにクレイトスを演じてくれるのか、楽しみにしたい。

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