『Apex Legends』チーター問題の惨状に、国内プレイヤーたちが嘆き叫ぶ。EAスタッフも反応

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Apex Legends』にて、チーター問題が深刻化している。対戦系ゲームにおいてチートの不正利用ユーザーは常に悩みの種だ。本作においても以前から存在が確認されており、常に対策の必要性が叫ばれてきた。今にわかに議論が沸きたっているのは、有名ストリーマーに動きがあったことがきっかけ。実力派プレイヤーとして知られるプロゲーマーRas氏は2月15日、『Apex Legends』におけるランクマッチからしばらく身を引くことをTwitterで宣言した。同作におけるチーターの多さが原因であると明言しており、1試合で5パーティーものチーターに遭遇したと語っている。ただし『Apex Legends』の配信そのものは続ける意向を示しており、今後はカジュアルマッチを中心にストリーミングをおこなっていくという。
 

 
本件をきっかけに、国内では『Apex Legends』におけるチーター問題が表面化。SNSを中心に、チーターの目撃例が多数告発される流れとなった。ホーミングを通り越して瞬間的に照準を合わせる超精度オートエイムや、10秒ものレーザーを発し続けるチャージライフルなど、びっくりプレイの数々が白日のもとに晒されている。

一連の動きには、パブリッシャーであるElectronic Arts(EA)側のスタッフも反応した。先述したRas氏のツイートに対し、同社に所属するLiam McClure氏がリプライを返している。同氏はエンゲージ部門のヘッドを務めており、アジア地域等を管轄する人物。これまで日本語での発信も精力的におこなっており、コミュニティに貢献してきたスタッフだ。Ras氏に対しては『Apex Legends』の現状に関する謝罪を伝えると同時に、すでに問題を認識していること、改善に向けて取り組んでいくことを述べた。
 

 
『Apex Legends』といえば開発チームとファンの距離が近いことで知られるが、デベロッパーのRespawn EntertainmentではなくEAの人間から声明が出されることは珍しいケースだ。同社が発表した2021年度第2四半期の収支報告によれば、日本市場は『Apex Legends』における世界的マーケットで2番目に大きい規模だという(関連記事)。国内市場がElectronic Artsにとって無視できない市場であることは確かであり、そういった意味でも国内のトラブルについて言及せざるをえなかったのかもしれない。
 

 
なおチーターといえばPC版が主に温床となっているが、コンソール版が必ずしもクリーンな環境であるとも限らない。今月12日、Respawn Entertainmentにてセキュリティ担当を務めるHideoutsことConor Ford氏がPlayStation 4版における不正ユーザーの一斉BANを告知。ランクマッチにおけるポイントをグリッチで入手していたプレイヤーを次シーズンまでアカウント停止したと伝えており、処置を受けたユーザーは507名にもおよぶという。またコンソール機にてマウス・キーボードとエイムアシストを同時に使えるようにするコンバーターの不正使用も問題視されており、PC版・コンソール版ともに公正な対戦環境の整備の難しさが如実に表れている。
 

 
チーターをはじめとする不正ユーザーの増加は正規のプレイヤー離れを招き、将来的なゲーム人口の縮小を引き起こしかねない。『Apex Legends』ほど大規模なユーザーベースともなると対策はきわめて難しいものとなるが、一刻も早い対策が待たれるところだ。

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