『Microsoft Flight Simulator』アップデートでVRに対応。どのヘッドセットでも楽しめるリアルなコックピット気分


マイクロソフトは12月22日、フライトシミュレーションゲーム『Microsoft Flight Simulator』におけるアップデート「Microsoft Flight Simulator Virtual Reality」を配信した。VRへの正式対応が開始され無料アップデートとして楽しむことができる。本機能はあらゆるVRユーザーがアクセス可能とすることを目標としており、対応デバイスも幅広い。HP Reverb G2などのWindows Mixed Realityに対応したヘッドセットはもちろん、Oculus・Valve・HTCといった他社製のVR機器も利用することができる。なお、Windows Mixed Reality対応ヘッドセット以外のVR機器を利用する際は、プラットフォームをまたいでVRを利用可能にする標準規格「Open XR」をインストールしておくことが必要。
 

 
フィーチャー動画では、フランスのデベロッパーAsobo Studioが擁する拡張現実の専門部門Holoforgeが『Microsoft Flight Simulator』におけるVRを紹介している。Holoforgeはビデオゲームのほかにも航空産業やテーマパーク、美術館など多岐にわたる分野で技術を発揮してきたスタジオだ。長らく培ってきたノウハウを武器に、 Holoforge はコックピットでの操縦から雲海に至るまですべての要素をVRへ取り入れようと挑戦。まずはゲームエンジンにステレオレンダリング(両目に対応した描画)機能を追加し、VRに対応させる必要があった。ほか、レンダリングを犠牲にすることなくCPUやGPUへの負荷を軽減する技術を用い、精細なグラフィックでのVR対応を実現している。

VRモードではゲームパッドやマウス・キーボードなど、各種インターフェースで操作が可能。実際に操縦席にいるかのような臨場感を保ちつつ、3D空間に投影されたマウスカーソルやミニマルに表示された操作ドックにより、快適なインタラクトが可能となっている。マップや天候などのウィンドウも空中に表示されており、移動やリサイズも自由自在。リアルでありながら、どこかSFチックなパイロット気分を味わうことができるのだ。

公式サポートによれば、『Microsoft Flight Simulator』でVRを楽しむための必要/推奨環境は下記のとおり。
 

 
必要環境:
OS: Windows 10 (November 2019 Update バージョン1909)
DirectX: DirectX 11
CPU: Intel i5-8400もしくは同等のもの
GPU: Nvidia GTX 1080もしくは同等のもの
VRAM: 8 GB
RAM: 16 GB
HDD: 150 GB
通信速度: 5 Mbps

推奨環境:
OS: Windows 10 (November 2019 Update バージョン1909)
DirectX: DirectX 11
CPU: i9-9900Kもしくは同等のもの
GPU: Nvidia RTX 2080 Tiもしくは同等のもの
VRAM: 11 GB
RAM: 32 GB
HDD: 150 GB
通信速度: 20 Mbps
 

 
なお既知の問題として、Oculusを使用している際、画面が黒く表示されるケースが発生。この場合、デバイスのソフトウェアを最新のベータバージョンにアップデートすることで解決することがある。またHDRを有効にしていると、イエロースクリーン・ブラックスクリーンが表示される不具合も。こちらは現在修正に取り掛かっているが、現在のところVR使用中はHDRをオフにしておくことが推奨されている。詳細は公式フォーラムを確認してほしい。