終末再生ドット絵ADV『World for Two』Nintendo Switch版が突如配信開始。DNAを採取して、動物が死に絶えた地上に新たな生命を


インディーゲームパブリッシャーroom6のインディーゲームレーベル「ヨカゼ」は9月17日、Nintendo Switch版『World for Two』を配信開始した。価格は税込1400円。Nintendo Switch版では、新要素の追加やブラッシュアップなどが行われている。

『World for Two』は、アンドロイドと博士が、崩壊後の世界に再び生命をもたらそうとするポストアポカリプスSFADVゲームだ。本作の舞台は、大災害によってあらゆる生物が死に絶えた世界。大災害から数年後、唯一の生き残りである博士は、地下で生物を創り出す研究を続けていたものの、創造のためには外での生命エネルギーの採取が必要だった。そこで博士は、主人公のアンドロイドを生み出し、彼に外での活動を行わせることに。アンドロイドは、博士の代わりに文明崩壊後の世界を探索し、エネルギーやDNAを集めていく。


アンドロイドとして外に出てみると、そこには広大な自然だけが残された、荒廃した世界が広がっている。生物が死に絶え、植物だけが生き残った静かな滅びゆく世界。アンドロイドは、そんな地上の装置から生命エネルギーを回収し、研究所でDNAから新たな生命を創造して、再び地上に命を取り戻していく。

最初の段階で創造できるのは原始的な生物だけだが、生み出した生命からDNAを採取し、かけあわせることで新たな生物も創造可能。サメやクジラ、キツネといった現代の動物たちから幻想世界の住人まで、さまざまな生き物が新しい命として生きていくことになる。


ポストアポカリプス後の世界は、繊細なドットによって表現されており、雄大な自然が静かに佇んでいる。また、“誰かの日記”によって徐々に世界の事情が描かれていく。元々この施設では別の研究が行われており、博士も一時はその研究をしていたようだが、この世界では何が起こったのだろうか。エネルギーの採取と生命の創造で、地上と研究所を何度も往復するが、ファストトラベルによって移動しやすいことも本作の特徴だろう。

2019年5月にリリースされたiOS/Android版では、広告を排し、支援をゲーム内で受付ながら、フルコンテンツが無料でプレイできる仕組みになっていた。Nintendo Switch版では、全生物の動きを豊かにするため、ドットアニメーションの書き直しがおこなれているほか、BGMのピアノ+弦楽器によるアレンジ版の収録、椎葉大翼氏による新曲の追加、さらなる隠し要素の搭載など、多数の追加要素が搭載。14種類の新生物や、エンディング後には博士の過去を描く前日譚も用意されており、有料配信に相応しいパワーアップが施されているようだ。


オリジナル版の開発は、個人開発者のしんいち氏による会社Seventh rankが行っていたが、Nintendo Switchへの移植は京都のインディーゲームパブリッシャーroom6および合同会社いるくソフトウェアが担当。また追加要素については、しんいち氏によって前日譚、オリジナルでドットを担当していたハフハフ・おでーん氏によって新生物のデザインは行われている。また、Nintendo Switch版のために追加された楽曲を含めた「World for Two Original Soundtrack vol.2」が、椎葉大翼氏のBOOTHにて2200円で販売されている。

Nintendo Switch版『World for Two』は、税込1400円で、Nintendo eショップにて配信中だ。