開発中止された『プリンス・オブ・ペルシャ』新作の映像がYouTubeから発掘。8年間だれにも見つからず放ったらかされていた

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Ubisoftのモントリオールスタジオで制作されていたと思しき、『プリンス・オブ・ペルシャ』シリーズのムービーがYouTubeにて発見された。投稿者はPositiveLauncherを名乗るユーザーで、非公式のもの。おそらくリークであると思われる。映像は2012年に投稿されていたが、8年間誰にも気づかれず埋もれていたという。

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『プリンス・オブ・ペルシャ(以下、『PoP』シリーズ)』といえば、1989年にJordan Mechner氏が開発した2D横スクロールに端を発する人気アクションアドベンチャーシリーズだ。何度か開発元・パブリッシング元を変えながら、2003年にはUbisoftのもとで『プリンス・オブ・ペルシャ〜時間の砂〜』としてリブート。「時間のダガー」を使った巻き戻し能力や軽業師のように道無き道を進んでいく爽快感が好評を博し、以来同社のもとで続編を展開してきた。

Ubisoftモントリオールスタジオが初代『アサシン クリード』を送りだしたのが2008年。2009年にはアサシンの世界でも用いられた「アンヴィル・エンジン」を改良し、2.5次元グラフィックに生まれ変わった新生『プリンス・オブ・ペルシャ』が発売された。

また同年末に『アサシン クリードII』が世に出ると、翌2010年には『プリンス・オブ・ペルシャ 忘却の砂』が送り出される。こちらは『プリンス・オブ・ペルシャ 〜時間の砂〜』直系の続編とされつつ、「アサシンの墓所」を思わせる難度の高い仕掛けが随所に施されるなど、ますます『アサシン クリード』シリーズとの血のつながりが濃くなった。

ところが2010年代に入ると『PoP』シリーズのリリース速度は急速に低下する。2013年にはMS-DOS時代の作品をモバイル向けにリメイクした『Prince of Persia: The Shadow and the Flame』がリリースされ、2018年にはシンプルなランアクションゲーム『Prince of Persia : Escape』が配信されたのみ。縦横無尽な正統派アクションの続編はついぞ見られなかった。

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この期間、『PoP』シリーズにまつわる噂がなかったわけではない。2012年にはUbisoftの公式フォーラムに開発中の新作のものとされるスクリーンショットがリークされていた。また2013年には、同シリーズの未発表タイトルと目されるコードネーム“Osiris”の映像が発掘される。同クリップにはモーションキャプチャー撮影シーンやアートワークを収録したムービーが挿入され、Osirisこそが『PoP』シリーズ最新の後継作になるのではないか、とまことしやかにささやかれた。

とはいえ同年1月、UbisoftモントリオールスタジオのCEO・Yannis Mallat氏は『PoP』シリーズが“paused(休止状態)”にあるとIGNに明言している。以来、Osirisと思しき作品が日の目を見ることはなかった。

時は流れて2020年。今回脚光を浴びているYouTubeの動画が投稿された時期は2012年だ。まさにOsirisの噂が取り沙汰されていた時期と重なる。映像は“UBISOFT MONTREAL PRESENTS”の文字から始まり、初代『アサシン クリード』の色調をやや明るくしたような中東の街並みをプリンスが駆け巡る。

おなじみの壁走りや時間操作を利用したアクションも見受けられ、敵陣との剣戟ののちには崩壊する街を飛び移りながら移動するダイナミックなパートが挿入される。クライマックスにはいくつもの触手をうねらせた怪物が都市とプリンスを吹き飛ばし、タイトルロゴとともに幕が降りる。そこで明かされるタイトルは『Prince of Persia Redemption』だ。

今回の動画に果たして信憑性はあるのか。この件に関しては、元UbisoftのJonathan Cooper氏がTwitterで興味深い言及をしている。本動画はスタジオのKhai Nguyen氏が率いるチームによる作品とのことだ。同氏はUbisoftが2017年にリリースしたアクション『フォーオナー』でアニメーションディレクターを務めたことでも知られている。

『Prince of Persia Redemption』自体は表舞台に立つことがなかったとはいえ、その遺伝子は後継作に受け継がれているという。Cooper氏自身が携わった『アサシン クリードIII 』は『Prince of Persia Redemption』の影響を強く受けているとのこと。またCooper氏が続けるツイートによれば、同氏が知る限り、『PoP』シリーズの生みの親であるMechner氏がライセンスを保有し続けていることで、続編リリースのハードルは高くなっているという。

とはいえ、2017年にはモントリオールスタジオのCEO・Mallat氏がIGNに対し、休止中のフランチャイズを復活させるのにやぶさかではない態度を示している。このたびの発見により注目が高まったことで、ひょっとしたら今後の展開にも影響があるかもしれない。

ちなみに、実は2020年はほかにも『PoP』シリーズ関連の動きが生まれていた。Ubisoftは世界に300カ所以上ある自社のVR体験施設にて、2005年に発売された『プリンス・オブ・ペルシャ ケンシノココロ』のステージをモチーフとしたVR脱出ゲーム『Prince of Persia: The Dagger of Time』を2月12日に発表した。こちらは2〜4名のプレイヤーが協力して脱出を目指す体験型アトラクションで、時間操作を用いたギミックも登場するという。

肝心の体験施設だが、残念ながらアジア圏においては今のところ台湾・香港にのみ展開中だ。『アサシン クリード』を基にした脱出ゲームもすでに発表されており、いつの日か日本へ進出することを期待したい。また願わくは、『PoP』シリーズの正当続編にも期待をかけたいところだ。

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