Global Sites
Global Sites

基本プレイ無料「街」オープンワールド『NTE』のマルチプレイは“何かをする”より“誰かといる”のが楽しい。麻雀にスクーター旅、一緒にいるだけで生まれる遊び
Sponsored Content
Perfect World Gamesは4月29日に『NTE: Neverness to Everness』をリリースした。本作はPC/PS5/iOS/Android向けに配信中の、基本プレイ無料・超自然都市オープンワールドRPG。プレイヤーは骨董品屋エイボンに所属する“異象ハンター”として、大都市「ヘテロシティ」を巡り、街に潜む異象を収容・解決していく。
弊誌はPC版『NTE』を先行プレイする機会を得た。本連載では、異象が潜む大都市・ヘテロシティの気になるポイントを全10回にわたって掘り下げていく。今回は第3回であり、第2回はこちら。なお先行プレイのため、一部仕様が異なる場合がある点には留意してほしい。
今回取り上げるのは、マルチプレイだ。『NTE』のマルチプレイは、攻略のために必ず周回するコンテンツというより、ヘテロシティという街を誰かと共有するための遊びだ。見知らぬプレイヤーとスクーターで山道を走り、高台で夜景を眺める。チャットで綿密に相談するわけでもなく、報酬を目指して効率よく動くわけでもない。ただ同じ街に誰かがいるだけで、ひとりでは通り過ぎていた景色が少し違って見えてくる。
街歩き、ツーリング、悪ふざけ、写真撮影。目的が薄いからこそ、ド派手なコンテンツの合間に挟むにはちょうどいい、ゆるい遊びが自然と生まれる。今回は、マルチプレイでヘテロシティを歩いたときの様子を交えながら、その不思議な居心地のよさを紹介する。
変わるのは、街そのものではなく“隣に誰かがいる”感覚
序盤のクエストをある程度進めると、メニューから最大4人のマルチプレイが解禁される。フレンドを招いたり、ランダムなプレイヤーの世界へ移動したりして、ヘテロシティを一緒に歩ける仕組みだ。マルチプレイ専用のロビーや小さなエリアに集められるのではなく、ソロで走り回っていた街を、そのまま誰かと共有できる。

ここでまず印象的だったのは、マルチプレイになっても街歩きの感覚が大きく変わらないことだった。ひとりで遊んでいたときと同じように、道路を走り、店に立ち寄り、気になる場所へ向かう。魚釣りなど一部のアクティビティには制限があるものの、車両の呼び出しや街中の移動、買い物などは自然におこなえる。歩くと舞う枯れ葉などの細かな反応もそのままで、単に他人のキャラクターが表示されているだけではなく、誰かが自分の街に遊びに来ている、あるいは自分が誰かの街へふらっと入り込んだような手触りがある。

『NTE』のマルチプレイは、現時点では専用コンテンツの量や濃さを前面に押し出すものではない。むしろ、普段の街歩きに他人の存在が混ざってくることで生まれる自然発生的な遊びが持ち味だ。ひとりならただ移動していた時間が、誰かと並んで走るだけで、ちょっとした寄り道になる。その感覚は、見知らぬプレイヤーと何気なく街を走ったときに強く感じられた。
スクーターで山道へ。目的のないツーリングが妙に楽しい
特に印象に残ったのが、見知らぬプレイヤーとのツーリングだった。たまたま入ったマッチングで、相手がスクーターに乗り出したので、こちらもなんとなく後を追う。軽快なBGMをバックに、市街地を抜け、山道をのんびり登っていく。普段目的地へのルートを辿るだけでは見ない道ばかりだ。スクーターの馬力の低さも相まって、ゆっくりと景色を楽しむ余裕がある。高台に着くころには、もう目的地がどこなのかはあまり重要ではなくなっていた。

高台の上から景色を眺め、ついでにふたりで自撮りを撮る。特別なクエストが始まったわけではないし、報酬が用意されていたわけでもない。ただ、同じ街に誰かがいて、同じ方向へ走っていただけだ。だが、ひとりで遊んでいたら通り過ぎていたかもしれない場所が、誰かと一緒に向かうだけで、少しだけ特別な場所になる。

チャットもできるが、たいていは必要ない。バイクに乗れば相手もバイクを呼び出して乗るし、車で近くに乗りつけてクラクションを鳴らせば、自然と同乗してくれる。現状エモートは存在しないが、目の前で飛び跳ねたり、ちらちら振り返ったりする動きそのものが合図になる。この身振りだけのコミュニケーションはシュールであると同時に、妙に人間味を感じられる。

ヘテロシティは、ひとりで歩いていても目を引く場所が多い。アッパレタワーの展望台から見下ろす夜景、砂浜から見える巨大な橋、雑多な看板が並ぶ市街地など、移動中にふと足を止めたくなる風景がある。マルチプレイでは、そうした景色を誰かと同時に見られる。同じ場所で立ち止まり、同じ方向を見て、写真を撮るだけで成立してしまう時間がある。

この“目的の薄さ”は一見すると欠点のように見えるが、独特の魅力でもある。マルチプレイ専用の強い導線がないからこそ、相手がどこへ行くのか、何をしようとしているのかを眺めながら、なんとなくついていく余地がある。効率よく報酬を集めるというより、街の中で偶然生まれる時間を楽しむ。『NTE』のマルチプレイは、そうした緩い遊び方と相性がいい。
ひとりの寄り道が、誰かといると“共犯”になる
もちろん、ただ景色を眺めるだけではない。ヘテロシティは車両を呼び出して走り回るだけでも楽しい街だが、誰かと一緒にいると、その移動自体が少し騒がしくなる。カスタムした車を見せたり、相手の車に同乗したり、にぎやかな市街地をカートで走り抜けたり。ひとりなら単なるスキマ時間だった移動が、誰かといるだけで遊びの中心になる。

また、本作はビルをよじ登ったり、壁を駆け上がったりできる縦方向の移動の自由度も特徴のひとつだ。マルチプレイでは、同じ建物を登ろうとして軽く競争のような空気になることもある。言葉を交わさずとも、相手が進む方向を見て、こちらも同じ場所へ向かう。たまに落ちたり、回り道を探したりしながら、なんとなく足並みが揃っていく。キャラクターごとの移動能力の違いを他人の視点で見られるのも新鮮だった。

街の中で少し悪ふざけをしたときの楽しさも、マルチプレイならではだ。車を盗む、信号機やガードレールをなぎ倒すといった行動も、見せる相手がいるとつい盛り上がってしまう。ひとりでやればただの寄り道や暴走でも、隣で誰かが見ていて、同じように暴れはじめると、それは急に“共犯”めいた遊びになる。ヘテロシティは美しく作り込まれた都市でありながら、同時にプレイヤーが好き勝手に動き回れる遊び場でもある。その二面性が、誰かと一緒にいることでよりはっきり見えてくる。

戦闘でも感覚は近い。マルチプレイ中は一部のコンテンツを除き、敵との戦闘を一緒にこなすこともできる。『NTE』のバトルはスキルの回転が早く、キャラクターを切り替えながら派手に攻め込める作りだ。そこに別のプレイヤーが加わると画面のにぎやかさがさらに増す。厳密な役割分担を組んで挑むというより、互いに好きなキャラクターを出し、敵を巻き込みながら勢いで押していくお祭り騒ぎといった風情だ。

このあたりも、『NTE』のマルチプレイらしい部分だろう。誰かと一緒にいるからといって、遊び方を大きく変えさせられるわけではない。ソロで楽しんでいた街歩きや戦闘、乗り物遊びの中に、他人の行動が混ざってくる。その結果、いつもの寄り道が少しだけ派手になり、いつもの戦闘が少しだけ騒がしくなる。
専用コンテンツより、街を共有する余白が魅力
マルチプレイで遊べる要素自体は、街歩きだけではない。レースや麻雀、落ち物パズルのようなミニゲーム、銀行に潜入する「にくきゅう大強盗」やホラー系のダンジョンなど、複数人で遊ぶためのアクティビティも用意されている。さらに、自宅に相手を招いて家具の配置を見せたり、スタンプを交えながらチャットしたりと、交流向けの要素もある。


ただ、マルチプレイで強く印象に残ったのは、そうした専用コンテンツの濃さよりも、ヘテロシティという街を誰かと共有できること自体だった。マルチプレイ用に切り出された遊び場ではなく、ソロで歩いていた街にそのまま他人が現れる。だからこそ、街の高品質な作り込みがそのままマルチプレイの土台になる。
『NTE』のマルチプレイは、現時点で「これを周回するべき」と強く押し出してくるタイプの遊びではない。だが、誰かと合流して、特に目的もなく走り出すくらいの距離感が心地よい。知らない人の後ろをスクーターで追いかける。高台で夜景を見る。車に乗せてもらう。街中で少しだけ悪ふざけをする。そうした小さな出来事が、明確な言葉を介さずとも自然に生まれていく。

ひとりで歩いても楽しい街は、誰かと一緒にいるとまた違って見える。マルチプレイで大きく変わるのは、ヘテロシティそのものではない。そこに“隣に誰かがいる”という感覚が加わることだ。『NTE』のマルチプレイには、作り込まれた街をゆるく共有するからこその、不思議な居心地のよさがあった。
『NTE: Neverness to Everness』はPC/PS5/iOS/Android向けに配信中。
この記事にはアフィリエイトリンクが含まれる場合があります。


