幻覚じみた奇妙サイケゲーム『Infini』3月4日発売へ。悪夢・混乱・狂気に満ちた異空間から逃れるための混沌の旅路

 

カナダ・モントリオールの開発スタジオBarnaqueは2月5日、サイケデリックパズルゲーム『Infini』を3月4日にSteamで発売すると発表した。対応プラットフォームはSteam/海外Nintendo Switch。Nintendo Switch版の発売は今夏を予定している。本作は、アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコで3月に行われる「Game Developers Confer-ence」内、「Independent Games Festival Award」(以下、IGFアワード)の「Excellence in Narrative(ナラティブ賞)」部門ファイナリストにノミネートされている期待作だ。

『Infini』は公式サイトにて、“幻覚を起こすような風変わりなパズルの旅”と紹介されているゲーム 。 物語の主人公Hopeは、現実世界から異次元「Infinity」に迷い込んでしまう。HopeがInfinityの奥深くへ呑み込まれると、現実世界は彼の不在に苦しみ始めた。しかし逃れる術はない。Hopeは生まれつき、こうなる運命だったのだ。

Hopeは現実に帰りたがっているが、Infinityの住人の返事は答えになっていない。

ゲームシステムとしては、ステージ制で進行していくようだ。スタート地点から主人公Hopeが落下していく方向(下とは限らない)を操作し、空間を区切る壁のようなものや色とりどりの奇怪な物体を避け、白い円のようなゴールにタッチすることでステージクリアとなる。つまり、ギミックを除き、スタートからゴールまで何にも触れてはならないということだ。ステージが進むとHopeが新たな技を習得していき、それを駆使してさらに難易度の高いステージをクリアしていく。Hopeが使える技には、落下スピードを遅く/速くするもの、羽が生えて飛べるようになるもの、カメラ自体を操作するものなどがあるようだ。なお、ステージ数は100以上、10つのロケーションが存在するそうだ。クリアまでは6~8時間程度になるという。

トレイラーやスクリーンショットから伝わる強烈なビジュアルが印象的な本作。開発陣はゲームを“rich emotional story”(豊かに、感情に訴えるストーリー)と紹介しており、 心をゆさぶるようなゲームとして作られているようだ。IGFアワードのナラティブ賞にノミネートされていることも、その期待の現れだろう。ストーリーだけでなく、グラフィックやサウンドデザインも含めて「難解さと親しみやすさの繊細なバランス」にもこだわったという。一見すると悪夢のような世界観だが、細やかな計算の上で成り立っているのかもしれない。

『Infini』は3月4日、Steamにて発売だ。Nintendo Switch版は今夏発売予定。現時点で日本語対応の予定はないが、同パブリッシャーNakana.ioから販売の『Mutazione』(こちらもIGFアワードにノミネートされている)が日本語対応を検討していることから、本作の日本語対応も期待できるかもしれない。なお、Steamでは体験版が配信中。発売より一足先に、狂気のサイケデリック異次元の片鱗を味わうことができる。