『Fallout 76』限定版の「突然の素材変更」をめぐり集団訴訟が発生。いまだ尾を引く“ナイロン製バッグ事件”

Bethesda Softworksが昨年の『Fallout 76』のローンチに合わせて発売した「Power Armor Edition」。200ドル(日本では約2万5000円)のこの豪華限定版には、ゲームソフトや各種グッズに加え、実際に着用できる原寸大のT-51パワーアーマーヘルメットおよびそれを収納するための「ウエストテック社キャンバスダッフルバッグ」が同梱された。そのキャンバスダッフルバッグについて、購入者の手元に実際に届いたのはキャンバス(帆布)ではなくナイロン製だったこと、またその素材変更について一切説明がなかったことから、Bethesdaが大きな批判に晒されたことは記憶に新しい(関連記事)。

このバッグの一件について、アメリカにて集団訴訟が起こっており、海外メディアClassAction.orgが報じている。訴状によると、原告はアメリカ・カリフォルニア州在住のAlex Meyer氏。同氏は「Power Armor Edition」の購入者で、同じ境遇にある国内の不特定の被害者を含めた代表として、2月5日にアラメダ郡高等裁判所にクラスアクション(集団訴訟)による提訴をおこなっている。

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当時販売ページでは「キャンバス」であると明記し、商品画像からもキャンバス製である風合いがうかがえた。なお、現在Bethesda公式ショップではナイロン製と訂正済み。また同じ写真を使用しているが、不正確な描写であると注釈を加えている。

Meyer氏の訴えを簡単にまとめるとこうだ。Bethesdaは、『Fallout 76』の「Power Armor Edition」のバッグの素材をキャンバスであると発表から発売後まで宣伝しており、Meyer氏は、その商品画像に写るキャバスバッグが決め手となり高価な限定版を購入したが、実際はより品質が低く価格も安いナイロン製だった。これは消費者を欺く不法行為であり、バッグがナイロン製だと分かっていれば、Meyer氏やほかのクラスアクション構成員は「Power Armor Edition」を購入していなかったと主張。Bethesdaには、「Power Armor Edition」の販売から不当に得た利益をすべて吐き出し、被害の賠償および原告の弁護士費用を支払うよう求めている。なお、本クラスアクションの構成員は、「Power Armor Edition」が発表された2018年6月10日から、11月29日までに購入した人を対象としている。

これに対してBethesda側の弁護士の対応は、訴額の合計が500万ドルを越え州籍相違管轄が発生するため、認否を保留したまま、カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所に訴訟を移すことを求めているという段階である。またこの中では、合理的消費者にとってバッグの素材の違いによる「Power Armor Edition」の価値の違いは存在しないとBethesdaは考えているとし、また消費者それぞれによって価値は変わってくるとも指摘。ナイロン製だと分かっていれば皆購入しなかったというMeyer氏の主張に対し反応している。ちなみに、「Power Armor Edition」のアメリカ国内での販売本数および収益についても言及しているが、公開された訴状では黒塗りとなっている。ただ、500万ドル(約5億5000万円)を上回ることだけは訴額との関係で認めている。

『Fallout 76』においては、クラスアクションによる訴訟の動きがこれまでにもあり、この「Power Armor Edition」のバッグを巡ってはもう1件が進行中(今回のBethesda側の書面でも、裁判所を移す根拠の中で言及されている)。さらに、ワシントンD.C.の弁護士事務所が、集団訴訟に向けた調査として被害者(購入者)に名乗り出るよう呼びかけている。またこの弁護士事務所は、本作のローンチ当時、バグの多さからPC版ユーザーが返金を求めても、ダウンロード版であることを理由にBethesdaに拒否された事例があるとして、同じく被害者を募っている。

なお、「Power Armor Edition」のバッグの件については、Bethesdaは購入者に対して謝罪したうえでゲーム内通貨500アトムを提供しており、またキャンバス製のバッグを生産して送付する対応もおこなっている。今回の訴訟がどういった結果を見るのかはまだ何とも言えないが、ひとつの不手際が今なお尾をひいていることを感じさせる一件である。

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