『ARK』開発元の新作海賊サバイバル『ATLAS』ついに発売なるか。カウントダウンが機能せず、度重なる延期にファンはやきもき


『ARK: Survival Evolved』開発元の姉妹スタジオGrapeshot Gamesと、同作に開発協力したInstinct Gamesによる海賊サバイバルMMO『ATLAS』が、ようやくローンチを迎えることになりそうだ。“ようやく”というのは、本作は今年12月7日に開催されたThe Game Awards 2018にて発表され、同時に12月13日に早くもSteamでの早期アクセス販売を開始することがアナウンスされていたが、延期を繰り返しファンをやきもきさせていたからだ。

『ATLAS』は、最大4万人のプレイヤーをひとつのオープンワールド世界に許容する、ファンタジー要素のあるMMOとして開発中。プレイヤーは海賊となり、4万5000平方kmの広大な世界に存在する700を超える大陸にて、略奪や宝探し、クエスト攻略や領土制服、あるいは海賊船の建造や砦の建築などを楽しめる。PvEやPvP要素も用意され、ほかのプレイヤーとチームを組んで冒険するのだ。

最初の延期が発表されたのは、当初の発売予定日の2日前。Grapeshot Gamesは、本作の巨大なバーチャル世界に用意されたコンテンツをくまなく再チェックするために時間が欲しいとして、12月19日への発売延期を決断する。そしてその19日を迎えると、同スタジオは上に掲載したゲームプレイトレイラーを公開。いよいよローンチかと思われたが、12月21日への再延期を発表した。今度はコミュニティ向けには特に理由を説明しなかったが、プレスリリースでは「目的地(Steamでのローンチ)に到達するには風が良くなかった」と、帆を広げた海賊船になぞらえてコメントしている。しかし、その21日を過ぎてもまだ本作は発売されていない。

Twitchにはすでに本作が登録されており、海外メディアPC Gamerによると、現地時間21日のある時点では全体のトップ10に入る総視聴者数を集めていたという。というのも、『ATLAS』公式サイトでは本作の発売を示すと思しきカウントダウンがおこなわれており、実況配信者らがその模様を中継しながらいち早くプレイを配信しようと待ち構えていたためだ。しかし、カウントダウンがゼロになっても何も起こらず、上述したように本作は発売されなかった。3万3000人を超える視聴者も、本作がどのような作品なのか期待して待っていたことだろうが、結果的にただ本作の発売を待ち続ける配信者の様子を見守るという、なんとも奇妙な時間を過ごすこととなった。

この短い期間に発売延期を繰り返すこととなり、Steamの掲示板やReddit、公式Discord、あるいは公式Twitterアカウントへの返信などでは、ファンによる怒りや呆れの声が噴出している状況だ。パフォーマンスの改善に苦心した経緯を持つ『ARK: Survival Evolved』の開発元が手がける作品ということも、そうした声につながっているのだろう。

Grapeshot Gamesは本日12月22日、日本時間12月23日午前5時までには早期アクセス販売を開始するとアナウンスし、ふたたび延期となったことを正式に認めている。その時点ではまだ開発チームは本作の作業に当たっているとし、何か変更があった際にはその都度報告するとのことだ。ただ、実況配信者などコンテンツクリエイターへの本作の提供はすでに開始しており、現時点でTwitchなどでゲームプレイを配信している人が確認できるため、いよいよ本当にローンチを迎えることとなりそうである。本作は早期アクセスタイトルであるため、さまざまなトラブルは仕方ない面もあるだろう。発売後にゲームとしてどのような評価を受け、そしていかに開発が進められていくのか注目したい。