『メタルギアソリッド』2人のスネークの英語版声優が、「クリスマスの前の晩」のメタギアパロディ「メタルギアの前の晩」を朗読してホリデーを祝う

 

『メタルギアソリッド』フランチャイズのナンバリング4作目まで複数のスネーク役を演じたDavid Hayter氏と、同シリーズにてリキッド・スネーク役を演じたCam Clarke氏。両者は12月17日、詩「クリスマスの前の晩(The Night Before Christmas)」のパロディとして、「メタルギアの前の晩(The Night Before Metal Gear」を朗読する動画を公開した。「クリスマスの前の晩」は、米国を中心に毎年ホリデーシーズンになると朗読される伝統的な作品である。

動画ではHayter氏とClarke氏がそれぞれスネークを演じつつ、『メタルギア』のキャラクターや世界観をとりいれたパロディ詩を朗読。以下はファンサービスが詰まったパロディ詩の一部である。気になる方はオリジナルの「クリスマスの前の晩」と比べてみると面白いだろう。

 

クリスマスの前の晩のこと しんとしずかなマザーベース

こんやはゲノム兵もおとなしい スカルフェイスでさえも

ベッドのよこで銃器がゆれる

ロイ・キャンベルを待ちながら

ぐっすりとねむるサニーとパズ

ふたりはFOXDIEのことをゆめみていた

 

(中略)

 

オタコンはなにもいわず仕事にとりかかり

マーク・ツーを動かした

くるりとこちらをふりむいて

ターゲットはあいつらだと合図して

核兵器でやつらをこなごなにした

 

彼はヘリコプターに乗り込んで

メリルと仲間に合図した

ニキータミサイルが舞うように

ヘリは夜空に消えていった

だけどもオタコンはみえなくなるまえに

おおきな声でこういった

みなさん楽しいクリスマスを すばらしき戦士たちよ!

今でも英語圏ではスネークの声として知られるHayter氏であるが、『メタルギアソリッドV』の英語版では、ビッグ・ボスとヴェノム・スネークの両役を俳優Kiefer Sutherland氏が演じている。降板したHayter氏は2016年当時、『メタルギアソリッドV』をプレイすることは、60時間にわたり屈辱を受け続けることに等しいため、遊んでいないとコメント。同作を手がけた小島秀夫氏については、「また彼のところに戻って一緒に働く必要性は感じない」と述べるなど、『メタルギアソリッド』シリーズからは距離を置きつつあった(GameSpot)。

しかしHayter氏は、『スーパーボンバーマンR』のスネークボンバーと『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』のスネーク役として復帰しており、2018年8月には『メタルギア』フランチャイズ31周年を記念したショート・ビデオにも出演している(ビデオは『メタルギアソリッド』の映画化プロジェクトにて監督を務めるJordan Vogt-Roberts氏がプロデュースしたもの)。このように近年になってHayter氏は同シリーズに関連した仕事を再び引き受けるようになっている。

またリキッド・スネーク役として知られるCam Clarke氏も、今年10月に『メタルギアソリッド』の20周年記念として、リキッド・スネークのキャラクターを使った企画を行っている。リキッド・スネークから「兄弟」へ向けた特別メッセージを発信するという趣旨の動画だ。

しばらくスネーク役から距離を置いていた声優陣であるが、最近ではファンの期待に応えるような形で、さまざまな場所でスネークの声を披露している。今回のパロディ詩朗読も、ファンにとって心温まる企画と言えるだろう。