Unityがインドでの投資を拡大、VR/AR部門を強化へ。全世界のVR作品の70パーセントがUnityを利用

 

昨年はOculus RiftやHTC Vive、PlayStation VRなどがコンシューマー向けに発売されVR元年とも言われた。またスマートフォンを利用したGear VRなどもあり、VRはずいぶんと身近な存在になった。ハードウェアが出揃えば、今度はコンテンツとなるソフトウェアが重要になってくるわけで、その開発に欠かせないゲームエンジンも各社続々とVRのサポートに乗り出している。

その中でも近年成長著しいUnityにおいては、早くからGear VRへの対応を始め、2015年にリリースされたバージョン5.1からVR/AR デバイス向けに最適化されたレンダリングパイプラインを導入した。その後も主要VRプラットフォームへの対応を進め、最新版ではGoogle Daydreamのサポートを追加している。

Unity公式サイトより

VRやARはゲーム向けとして馴染み深いが、Economic Timesのインタビューに応えたUnityの南アジア・オーストラリア・ニュージーランド担当ディレクターQuentin Staes-Polet氏によると、最近は製造業や自動車業界からの需要が高まっているという。社内での利用もあれば、顧客とのやり取りの中で使用されることもあり、その没入感を得るために製品を忠実にモデリングするには、ゲーム開発用途として培った技術が活きてくるという。

そういったゲーム業界以外からの需要にも応えるため、Unityはインドにおける雇用を年内にいまの3倍に増やし、さらに地元のIT企業と共同でVR/ARプラットフォームの開発に乗り出すことを明らかにしている。Staes-Polet氏によると、全世界のVR作品の実に70パーセントがUnityを用いて制作されているとのことだ。その圧倒的なシェアがこのような大きな投資を後押しし、このインドを拠点とする同社のVR/AR部門強化に繋がったのだろう。なお同社は、急成長を見せるインドのモバイルゲーミング市場にも注目し、同国内に研究拠点を開設している。


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