ゲームボーイ等互換機「Analogue Pocket」2021年5月発売へ。ゲームギアやネオジオポケットカラーも遊べて当時の液晶を完全再現

 

アメリカのゲーム互換機メーカーAnalogueは7月28日、ゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンス互換機「Analogue Pocket」の事前予約を8月3日午前8時(日本時間:8月4日午前1時)に開始することを発表した。価格は約2万1068円(199.99USドル)で、ブラックとホワイトの2色展開。出荷時期は2021年5月を予定している。公式サイトのFAQページには国外向けの発送に対応する旨の記述があるが、一部地域向けには送料が高くなるとも書かれている。予約開始時に、日本への発送可否を含めた諸々の情報が明らかになるだろう。

Analogue Pocketは昨年10月より発表されていた携帯ゲーム用デバイス(関連記事)。ゲームボーイシリーズのカートリッジ2780本以上を遊ぶことができるほか、別売のアダプターを使用することでゲームギア・ネオジオポケットカラー・Atari Lynxなどのカートリッジにも対応する。ハードウェアレベルで各ゲーム機の互換を実現しているため、エミュレーションは用いられていない。


このたびの発表で、最終的な仕様が確定した。まず本体デザインについて、スタート/セレクト/ホームボタンが前面の中央下部に移動されている。こちらは操作性を考慮しての変更とのこと。サイドのパワーボタンを押すことで、いつでもスリープと起動を切り替えられるようだ。またテレビやPCモニタに映像を出力する別売のドックについても、より安定性のあるデザインへ変更されている。

ディスプレイにはスマートフォン液晶などで知られる強化ガラス「Gorilla Glass」を使用している。Analogue Pocketにおいては、スマートフォンの標準的な厚さ(1.5mm)の3倍のものが採用され、かなりタフな作りとなる模様。バッテリー容量は4300mAhで、起動時は6〜10時間/スリープ時は10時間以上連続で稼動できるという。


新機能としては「オリジナルディスプレイモード」の存在が明かされた。ゲームボーイの10倍の解像度を誇るディスプレイにより、各ゲーム機のバックライトやピクセルグリッドパターン、液晶のサブピクセルパターンまでを忠実に再現することができる。懐かしの「通信ケーブル」も別途販売され、使用することで最大4人でのマルチプレイも可能だ。ドックを使用した状態でも4つまで8BitDo社製のコントローラーが接続できる。この際、USB接続による有線コントローラー・Bluetoothによる無線コントローラーのほか、2.4G無線接続にも対応する。

過去の携帯ゲームソフトを遊ぶ以外の機能も多数搭載されている。昨年から伝えられていた通り、Analogue Pocketにはゲームボーイ向けシンセサイザー/シーケンサー「Nanoloop」が内蔵され、音楽制作に利用することもできる。専用のUSBケーブルやMIDIケーブル、アナログシンクケーブルを使ってPC/Mac、キーボードなどに接続することが可能だという。また本機はオープンソフトウェア「GB Studio」とパートナーシップを結んだとのこと。GB Studioは、プログラミングの知識がなくともドラッグ&ドロップでゲームボーイ風レトロゲームが作れる制作ソフトだ。作成したゲームをSDカードに入れることで、Analogue Pocketにて遊ぶことができる。AnalogueはFPGA開発者プログラムを開始し、デベロッパーを積極的に支援するという。


Analogue Pocketは日本時間で8月4日午前1時よりプレオーダーを開始する。2021年5月の出荷を予定しているという。