今年のゲーム大賞を決めるThe Game Awards 2015、選考員の女性が32人中“1人”であることが議論の対象に 

“今年すばらしかったゲーム”を決めるThe Game Awards 2015が12月3日から開催される。The Game Awardsは、前身のSpike Video Game Awardsを含めると10年以上の歴史があり、数あるゲーム賞を決めるアワードの中でも特に権威のあるイベントだ。そんなゲームファン注目のイベントに、ある問題が提起されている。

選考員の男女比率が31:1

発端となったのは、The Huffington PostのDamon Beres氏が投稿した記事だ。氏はThe Game Awards 2015の開催を祝福しながらも、各ゲーム賞を決める選考員が32名いながら、女性が1名しかいないことに疑問を呈している。選考員の性別が今回のイベントの要点ではないとしながらも、これほど男性ばかりの名前が並んでいることに違和感を覚えているようだ。

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The Game Awardsの選考員は、アメリカを中心に、フランスやイギリスなど数か国のメディアから選出されている。日本からは、昨年に続きファミ通の林克彦氏が選ばれた。この選考員の男女比が31:1であり、ほぼ男性で構成されていることが今回の論点となっている。

選考員を一人予定していたKill Screenは、「このような男女の不均衡はありえないし、せめて半々であるべきだと考えたので選考員のJamin Warrenを辞退させた」とTwitterで声明を出す異例の事態となった。 The GuardianのKeith Stuart氏も、この31:1の男女比率には賛成できないとTwitterに投稿し、困惑の色を見せている。Polygonはこの事態を受け、「Kill Screenの決断を尊重する」と声をあげ、予定していた選考員を男性から女性へと変更する措置を行った。

このPolygonの変更によって女性が2人となり、男性と女性の比率は30:2となった。しかし依然としてDamon Beres氏は怒りの姿勢を崩さない。

“ビデオゲーム産業において多様性が尊重されないのは哀しい。そしてこの業界で女性が不利益を被る問題は未だに解決できていない。女性がビデオゲーム産業に貢献していることも忘れているようだ。The Game Awards(ゲーム大賞)よりMen Choose Their Favorite Video Games In 2015(男達が好きなゲームを選びました2015)のほうがお似合いだ。”

最近では、男性よりも女性の方がゲームコンソールを所持している結果が出たというニュースもあり、女性のゲーム産業への進出はより著しいものとなっている。それだけに、The Game Awardsのような大きなイベントで女性の比率が低いことに疑問を持つ人々もいるようだ。

その一方で、この男女比率に対してさほど過敏になるべきではないと考えている人々もいる。この一連のやりとりに対して、海外フォーラムNeoGAFには、「経験のあるゲームライターに男性が多いので、この結果は自然なことだ。経験があり正しき眼を持っているならば男性でも女性でもかまわない」という声や、「30:2はやりすぎだが、ゲームライターの男性の多さを考えると半々というのはかなり無理な話だ」という声など、今回の選考員の男女比に理解を示すユーザーの投稿もある。

NeoGAFでは、女性側の非遇に同情を示すユーザーも存在し、現在でも激論が繰り広げられている。前述したように女性の進出が著しいゲーム業界では、ジェンダー問題が取り上げられる機会が増えている。今回のThe Game Awardsの問題は、その傾向が表面化したひとつの事例とも考えられるだろう。

なおDamon Beres氏によると、The Game Awardsはコメントを避けているようだ。

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