「PCゲーマーは“定価が安い”新作を買いまくるので市場全体がどんどん成長中」とのアナリスト分析。続々と出てくる低価格大ヒット作

ゲーム市場調査会社Newzooのレポートによると、PCゲーム市場では定価30ドル以下の安い作品がよく売れており、市場全体の成長をけん引しているという。

ゲーム市場調査会社Newzooのレポートによると、PCゲーマーはコンソールゲーマーよりも安価なゲームを多く購入しており、定価30ドル以下のゲームの売上が、市場の総売上に占める割合が大きいという。背景にはここ数年定価が安いヒット作が次々と登場していることがあるようで、こうした状況がPCゲーム市場の成長に貢献しているという。海外メディアGamesRadar+が報じている。

Newzooはゲーム市場に特化したマーケット分析会社だ。オランダに拠点を置いており、企業向けに市場レポートや調査データなどを販売。また定期的に無料レポートやブログ記事などを配信し、知見を共有している。そんなNewzooは2026年版のPCおよびコンソールゲーム市場の分析レポートをリリース。2025年までの調査データをまとめたうえで、さまざまな分析を提供している。

同レポートのなかで今回注目されているのは、PCゲーム市場における低価格ゲームの割合である。Newzooはゲームをそれぞれ定価によって分類し、50ドル以上の高価格帯、30ドルから50ドルの中価格帯、30ドル以下の低価格帯の三つに分けた。そしてそれぞれの価格帯のゲームの売上合計が、市場全体でどれだけの割合を占めているか調査している。なお調査はPC/PlayStation/Xboxの3つのプラットフォームを対象にしており、アメリカ・イギリス・ドイツ・フランス・スペイン・イタリアの欧米6か国で実施したという。

その調査によると、PC市場は低価格帯のゲームが占める割合が非常に大きいとのこと。PlayStationとXboxは高価格帯のゲームのシェアが大きく、どちらの機種でも80%近くに達しており、低価格帯のゲームの売上比率は10%以下。それに対してPC市場では、高価格帯のゲームのシェアは40%ほどで、低価格のゲームが32%の売上比率を有していたという。2022年から比較すると、PCゲームにおける低価格帯のゲームの売上額は2022年から2025年で156%もアップ。こうした成長が、PCゲーム市場全体の拡大に貢献しているという。

成長の背景には、ここ数年立て続けにヒット作が登場していることがあるようだ。たとえば2023年には『Lethal Company』や『BattleBit Remastered』が登場し、2024年には『パルワールド』が大ヒット。さらに2025年には『Schedule I』『R.E.P.O』『PEAK』といったヒット作がリリースされた。これらの作品はいずれも定価が安く、Steamを中心に多大な人気を集めた。今回の調査はあくまで売上ベースの割合であるため、低価格作品はかなりの数を売らなければ比率は伸びてこないはずだが、そうした要因を乗り越えるほどのヒット作が続々と出てきているということなのだろう。

また調査によると、こうした新作が存在感を発揮する一方で、『マインクラフト』や『Dead by Daylight』など、定番人気ゲームの売れ行きも引き続き好調だという。その結果として低価格ゲーム全体の売上が大きく伸びているそうだ。

ちなみに同レポートによると、PlayStationとXboxでは中価格帯のゲームの成長が顕著で、『ARC Raiders』『Ready or Not』『Expedition 33』などのヒットが成長をけん引しているという。PCにおいても中価格帯のゲームの売れ行きは伸びているが、低価格帯ゲームの売上の伸びがより目立つそうだ

傾向の違いはあるものの、いわゆるフルプライスゲームの売上が市場を占める割合が徐々に減少しているのはPC/PlayStation/Xboxに共通した傾向のようだ。また今回のレポートでは、PCゲーム市場では少数の人気作というより、幅広い作品の売上が伸びているという分析もされている(関連記事)。PCゲームを中心に価格設定などが多様化し、“売れるゲーム”の幅が広がっているとも取れる、興味深い分析といえそうだ。

この記事にはアフィリエイトリンクが含まれる場合があります。

Akihiro Sakurai
Akihiro Sakurai

気になったゲームは色々遊びますが、放っておくと延々とストラテジーゲームをやっています。でも一番好きなのはテンポの速い3Dアクションです

記事本文: 770