ESPNが『大乱闘スマッシュブラザーズ』をe-Sportsコンテンツとして取り扱うことを検討。世界で高まりつつあるe-Sportとしての“スマブラ熱”


[Update: 2016年1月21日 18:00]
Darin Kwilinski氏のTwitterでの発言の翻訳に誤りがありました。
訂正してお詫び申し上げます。


 

アメリカの大手放送局ESPNがe-Sports競技として『大乱闘スマッシュブラザーズ』(以下、スマブラ)シリーズの取り扱いを検討していることを、ESPN e-SportsゼネラルエディターのDarin Kwilinski氏がTwitterで明かしている。

“たくさんのe-Sportsカレンダーに対するすばらしいフィードバックをありがとう。これからも多くのゲームタイトルを追加する予定だよ。『スマブラ』を含めてね!”

『スマブラ』シリーズは、言わずとしれた任天堂キャラクターが集まり闘う国民的タイトルだ。これまでさまざまな格闘ゲーム大会でも競技種目になっていたが、『スマブラ for Wii U』の発売後から任天堂がスポンサーになるなど積極的な姿勢を見せるようになり、コンテンツの拡大を続けている。

『スマブラ』のe-Sports競技としての勢いは「Genesis 3」にも現れている。Genesis 3は1月16日から3日間にわたって行われた『スマブラ』シリーズの大会だ。主催はニンテンドー・オブ・アメリカ。ニンテンドー64版初代『スマブラ』、ゲームキューブでリリースされた『スマブラDX』、最新作『スマブラfor WiiU』の3タイトルが選出された。大会はTwitchを通じて放映され、日本人プレイヤーも複数参加し、『スマブラ for Wii U』の団体戦で優勝するなど国内外で盛り上がりを見せた。

特に盛り上がりを見せたのは、チリ人プレイヤーZeRo氏と日本人プレイヤーらない氏が戦った『スマブラ for Wii U』個人戦決勝。Zero氏のシークのスピーディな攻撃と、らない氏のむらびとのトリッキーな立ち回りがぶつかりあった。

『スマブラ』シリーズの大会は他のゲームタイトルとくらべても優勝賞金などが多いというわけではない。目を見張るべきはその参加者と視聴者の数だ。Genesis 3では2000人を超えるエントリーがあり、Twitchでも全編を通じて多くのコメントでうめつくされていた。おそらく、誰でも一度はプレイしたことがある人気タイトルであり、吹っ飛ばすという見た目のわかりやすさから、コミュニティに多くの人が集まっているのだと考えられる。

また、『スマブラ for WiiU』は『FINAL FANTASY VII』のクラウドや『ストリートファイター』シリーズのリュウといった他ゲームタイトルの人気キャラクターがダウンロードコンテンツで追加された。2月にはベヨネッタや『ファイアーエムブレムif』からカムイが追加されるなど、末永く楽しめるタイトルになっているのも人気の理由だろう。

ESPNはこれまで『League of Legends』や『Dota 2』、『Hearthstone』のような、競技性が高く世界的に人気のあるゲームタイトルを中心に取り扱ってきた。『スマブラ』シリーズは近いうちにこれらのタイトルに仲間入りすることができるのだろうか。任天堂のe-Sportsへの姿勢が鍵を握りそうだ。