『アズールレーン』公式、“X運営の要請”で表現規制にて水着キャライラストの過去ポストを一部削除する可能性ありと発表。「基準が謎」と困惑
『アズールレーン』公式Xアカウントは5月24日、同アカウントが過去に投稿した6つのポストについて、今後削除する可能性があることを発表した。同アカウントによると、Xを運営するポリシーチームから表現内容を規制してほしいといった要請を受けたためだという。
『アズールレーン』は、中国に拠点を置くManjuuとYongshiが共同開発する基本プレイ無料の美少女艦船シューティングRPGだ。国内向けにはYostarが2017年9月から展開している。本作にてプレイヤーは、世界中の艦船を可愛い少女に擬人化したキャラクターを育成し、最大6隻からなる艦隊を編成。シューティング要素のある戦闘を繰り広げる。
今回本作の公式Xアカウントは、同アカウントから投稿された6つのポストを削除する可能性があることを発表した。というのも同アカウントに対して、Xを運営するポリシーチームから該当の画像付きポストについて「表現内容規制を規制してほしい」との依頼が来ているという。
該当のポストはいずれも作中に登場する水着キャラなどのイラストが添付されており、セクシャルな表現もみられる。イラストのほか、胸部の揺れなどがアニメーションで表現された動画、4コマ漫画も対象となっている。これらの表現がXのポリシー上規制対象として判断されたようだ。なおあくまでも影響を受ける可能性があるのはXのポストのみであり、ゲーム内演出・イラストは削除されないことが明言されている。
今回X側から具体的にどのような要請がおこなわれたのかは不明。なおXはこれまで暴力や流血などを「センシティブなメディア」として定めていた。このなかでは「成人の裸体および性的行動」として、「合意のもとで製作され配信された、ポルノをはじめとする性的興奮の喚起を目的としたあらゆるメディア」もセンシティブなメディアとして規定。具体例も挙げられていた。
一方で最近になって成人向けコンテンツというガイドラインが新設。同ガイドラインでは成人向けコンテンツを「合意のもとで製作され配信された、ポルノをはじめとする性的興奮の喚起を目的としたあらゆる素材」と定めており、先述のセンシティブなメディアとほぼ同様。また具体例は「全裸または半裸(性器、臀部、胸部を拡大して撮影したものを含む)」および「性行およびその他の性的行為など、明示的または暗示的な性的行動または性的行動を模倣した行為」が該当し、こちらもそれほど違いは見られない。一方で大きな変更として、成人向けコンテンツでは漫画やアニメ、アダルト漫画/アニメなど、AI生成コンテンツ、写真コンテンツ、アニメーションコンテンツも対象になることが明示されている。
そのため今回、上述の『アズールレーン』のポストのイラストは、新設された成人向けコンテンツとみなされたのかもしれない。『アズールレーン』公式Xアカウントはこれまでにも上述のポストと同様のイラストなどを添付したポストをおこなっており、最近になってX側が成人向けコンテンツの基準を適用した可能性がありそうだ。ちなみに6つのポストが投稿されたのは、すべて5月21日以降となっている。
なおコンテンツが合意のもとで製作され、配信されている限りは、成人向けとして適切なラベル付けをおこなうことでポストが可能。適切なラベルとしてはアカウントのメディア設定からポストを「センシティブな内容を含むもの」として設定するか、ポストの添付コンテンツにヌード・暴力・センシティブのいずれかを個別設定することができるとされる。『アズールレーン』公式Xアカウントに対しては、X側から投稿済みのポストへの適切なラベル付けなどが要請されたのかもしれない。
『アズールレーン』公式Xアカウントは今回の表現規制要請について「直近の基準が謎ですので、再投稿する可能性もあります」と伝えており、当該ポストがどのように基準を違反していたかは知らされていない様子だ。今後の当該ポストがどのように扱われるのかも含め、動向は注目される。また『アズールレーン』以外の「水着キャライラスト」のポストにもそうした判断がおこなわれるのかも気になるところだろう。