『荒野行動』の模倣を巡り、『PUBG』開発元が“また”NetEaseと紛争との報道。NetEaseが和解内容に違反したとして

 
『PUBG』

バトルロイヤルゲーム『PUBG: BATTLEGROUNDS(以下、PUBG)』などの開発元を傘下にもつKRAFTONが、同じくバトルロイヤルゲーム『荒野行動』などを手がけるNetEaseとの間で係争に発展しているという。両社は過去に知財権侵害を巡って争い和解。しかし、和解の際の取り決めに違反したとしてふたたび争いとなっているとのこと。GamesIndustry.bizが伝えている。

『PUBG』


KRAFTONは、PUBG Studiosを傘下にもつ韓国系のゲーム企業。一方の中国系ゲーム会社NetEaseは、さまざまなゲームを展開。バトロワシューターとしては『荒野行動』や『Rules of Survival』を手がけている。KRAFTONは2019年にPUBG Corp(現在は同社およびPUBG Studiosに再編)として、『PUBG』の知財権を巡りNetEaseを訴えていた。前述のNetEaseによる『荒野行動』や『Rules of Survival』が不当に『PUBG』を模倣しているとの主張だ。結果として、条件は不透明なものの両社は和解によって紛争を解決していた。

しかし、今回ふたたび両社の間で紛争が発生。2019年に交わした和解条件の違反を巡って、KRAFTONとNetEaseの言い分が食い違い、裁判に発展したとのこと。先週には『荒野行動』および『Rules of Survival』と『PUBG』の類似性を巡り、米カリフォルニア州サンマテオ郡の裁判所で両社がふたたび法廷に立つこととなったそうだ。

GamesIndustry.bizの報道によれば、NetEase側は和解における取り決めにまつわる「ひとつの条項を破ってしまい、自主的に是正した」と主張しているとのこと。また、再発の可能性は少ないとしているそうだ。一方のKRAFTON側は、NetEase側が取り決めを「複数条項にわたって破った」と主張。そしてサンフランシスコ上級裁判所裁判官は「両社の取り決めにおける、曖昧な表現に起因する不調だろう」との見解を示したとのこと。また、裁判官はKRAFTON側が紛争本案について勝利する可能性が高いとしたそうだ。

『荒野行動』


なお、KRAFTONはほかにも『フォートナイト』や『Free Fire』といったバトルロイヤルタイトルについても、模倣であるとして権利侵害を訴えていた(関連記事)。一方で『フォートナイト』については訴えを取り下げるなどの動きも見せている。『荒野行動』などを対象とした本件についても、新たな落とし所が模索されるのか注目される。