『エルデンリング』はSteamで「リラックス」ゲーム扱い。褪せ人たち、狭間の地に癒やしを見つける

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エルデンリング』といえば、「ダークな世界観」「高難易度」などのイメージをもたれがちな作品だ。しかし、本作はSteamストアページにて、ユーザーから「リラックス」タグをつけられている。過酷とされる本作に「リラックス」タグがついたのはイタズラか、はたまたプレイヤーの本心か。このタグを目にした海外ユーザーたちが、海外掲示板Redditにて『エルデンリング』のリラックス要素について語りあっているようだ。


『エルデンリング』は、フロム・ソフトウェアが手がけたアクションRPG。本作は『ダークソウル』シリーズなど同スタジオ過去作のゲームプレイを色濃く受け継ぎつつ、舞台を広大なオープンフィールドへ変更。多くの新要素も盛り込んだ新作となっている。本作の一般的なイメージといえば、やはり「高難度」。フロム・ソフトウェアが過去に高難度アクションRPGを手がけてきたこともあり、ボスの強さや過酷なロケーションが取り沙汰されがちだ。また、世界観やイベントの陰鬱さがクローズアップされることもしばしばである。

しかし、そんな『エルデンリング』は現在Steamユーザーにより、「リラックス」できる作品とカテゴライズされているようだ。というのも、本作のストアページのユーザー定義タグ欄を見てみると、「ソウルライク」「リラックス」「ダークファンタジー」が3トップとなっている。このタグは、ユーザーたちが作品にふさわしいと思うゲーム要素タグを投稿し、支持の多さに応じて順列が決まる仕組みとなっている。「高難度の『エルデンリング』でリラックス」というのは、一見不釣り合いに見える。また、本作はかつてSteamユーザータグにて「かわいいカジュアル恋愛シミュレーション」と分類されるイタズラを受けたこともある(関連記事)。ただし、現在「リラックス」タグが上位に来ているのは、一概にイタズラが原因ともいえなさそうだ。


というのも、『エルデンリング』プレイヤーたちは、本作に癒やされてもいるようなのだ。『エルデンリング』に「リラックス」とのタグが面白がられたのか、Redditの本作コミュニティにてこのタグに言及するスレッドが登場(現在はモデレーター削除済み)。「『エルデンリング』で“リラックス”できた瞬間はいつ」とユーザーに問いかけている。原文の記述から察するに、「『エルデンリング』とリラックスは縁遠い」とやや皮肉った雰囲気も感じる問いかけのようだ。

一方で回答としては、純粋に本作内でリラックスできた瞬間を語るユーザーの声が多い。たとえば、「ケイリッドの赤獅子城の外の岩に座って、殺し合う兵士と巨大犬を横目に黄金樹を眺めている時」「NPCの演奏や敵キャラの歌を聞いている時」「祝福に座って素晴らしい風景を眺めている時」などの声が寄せられているようだ。また、「司祭ミリエルと過ごしている時」との意見も支持を集めており、本作屈指の癒やしキャラであるミリエルの人気がうかがえる(関連記事)。ほかにも多くの『エルデンリング』におけるリラックスポイントが寄せられており、あながち本作に癒やしを感じている者は少なくないことがわかる。


『エルデンリング』は高難度や陰鬱な側面が注目されがちだが、その実、幅広い表現を盛り込んだ作品でもある。たとえば、本作におけるロケーションは豊富。美しい草原や幻想的な盆地、はたまた腐敗に侵された朱い大地など、地域による特色ある情景が楽しめる。また、思わず引き返したくなる陰鬱なダンジョンがある一方で、見とれてしまう荘厳な建築なども登場。プレイヤーの冒険心を掻き立ててくれる。

また、敵味方のキャラクター性も幅広い。プレイヤーを癒やしてくれる友好NPCがいる一方で、むき出しの悪意を向けてくる者も。敵キャラも、人間や動物から正気を蝕みそうな怪物まで取り揃えている。本作は根底にはダークで骨太というコンセプトがありつつ、ファンタジー世界の美しさも描いた作品なわけだ。

また本作には、広大なフィールドを旅する作品として、情景を楽しむ要素も存在している。熾烈な戦いでさえ、そうした癒やしを引き立てている面はありそうだ。そのため、作品を表現するタグに「リラックス」を挙げるのは、あながち間違ってはいないだろう。ユーザータグで「リラックス」が上位に入ったのは、本作の世界に癒やしを感じたプレイヤーたちが、純粋に推薦したとも考えられるわけだ。また、本作発売から約5か月が経っていることもあり、本作の過酷な面に適応したプレイヤーたちが、より「癒やし」要素に着目している可能性もあるだろう。


なお、Steamにおける「リラックス」タグの作品紹介ページを参照すると、『エルデンリング』が目立つポジションにピックアップされている。ほかのピックアップ作品としては、荷ほどきゲーム『Unpacking』や高圧洗浄シム『PowerWash Simulator』のほか、農業スローライフゲーム『Stardew Valley』などが存在。いずれも比較的心穏やかに没頭できる作品が揃っている。そうした作品を求めるユーザーに『エルデンリング』がうってつけかはやや疑問なものの、本作がリラックスゲームに仲間入りしているのは面白い状況でもある。

ユーザータグの浮上により、『エルデンリング』のハードさ以外の側面が注目を浴びた。本作をプレイした方も、振り返ってみれば過酷な思い出以外も見つかるのではないだろうか。改めて『エルデンリング』に癒やされた瞬間を思い返してみるのもよいだろう。



※ The English version of this article is available here

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