『Battlefield 2042』Steam版の同時接続プレイヤー数が過去作を下回る状況続く。苦境


Electronic Arts/DICEのFPS『Battlefield 2042』が発売されてから4か月が経とうとしているが、ローンチ当時と比べるとプレイヤー数が大幅に減り、シリーズの過去作にも劣る状況となっているようだ。海外メディアIGNが報じている。

『Battlefield 2042』 Image Credit: StaemDB


『Battlefield 2042』のPC(Steam)版の同時接続プレイヤー数は、昨年11月のローンチ直後に11万人を突破。シリーズの近作のなかでトップの数字を叩き出した。しかしその後は減少が続き、昨年12月のフリーウィークエンド実施時に一度持ち直すものの、ふたたび減少に転じている(SteamDB)。ローンチ直後をピークに、その後は減少していくという推移は、多くのタイトルでよくみられるものではある。ただ、ここ2か月はわずか3000人前後。著名シリーズの最新作としては寂しい数字だ。

ここ数日の、前作『Battlefield V』のSteam版の同時接続プレイヤー数はというと、2万人を超える数字となっている。さらに遡って『Battlefield 1』は8000人前後、『Battlefield 4』は3000人弱で推移。あくまで同時接続プレイヤー数の比較ではあるが、Steamでは『Battlefield 2042』の人口は『Battlefield 4』をわずかに上回る程度で、同シリーズにおいては現在『Battlefield V』がもっとも賑わっているものと推測できる。

『Battlefield V』 Image Credit: StaemDB


こうした状況となった背景には、後述する『Battlefield 2042』の不評があるのは間違いないだろう。その前に、『Battlefield V』のSteam版の同時接続プレイヤー数の推移を見てみると、まず昨年8月におこなわれたフリーウィークエンドにて大きく増加。そして『Battlefield 2042』の発売直前にふたたび増加している(SteamDB)。実は『Battlefield 1』や『Battlefield 4』も同じような推移となっており、新作発売を控えて過去作に触れておこうというユーザーが多かったようだ。

そして過去作は『Battlefield 2042』のローンチ後はいずれも減少していくこととなるが、年明け前後から緩やかに増加に転じている。新作が減少の一途をたどるなか、『Battlefield V』などの過去作にプレイヤーが移っていったのかもしれない。『Battlefield 2042』と『Battlefield V』を比較した場合、ちょうどその時期から同時接続プレイヤー数の流れが逆転したことも見てとれる。

『Battlefield 2042』は、発売直後からユーザーから厳しい評価が突きつけられることとなった。ゲームのパフォーマンスの問題やバグの多さのほか、ゲームバランスの調整不足なども指摘。現時点でのSteam版のユーザーレビューは、トータルでは「やや不評」、最近のレビューについては「圧倒的に不評」となっている。

開発元DICEは、これまでにバグ修正やバランス調整を重ねてきたが、評価を持ち直すには至っていない。実は本作はまだシーズン1が開始しておらず、ゲームの基礎部分の改善を優先して延期されている。現時点では初夏に開始すると案内されており、問題の根深さがうかがえる。

そうしたなか、先日にはマップの調整に関する方針が示された(関連記事)。本作では、最大128人による大規模対戦が発売前に大いにアピールされたが、その人数に合わせて用意されたマップの調整不足が、本作の評価を下げる要因のひとつとなった。改善にあたってはユーザーの意見も取り入れていくとのこと。プレイヤー数が大きく回復するきっかけになることを期待したい。

『Battlefield 2042』は、PC/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに販売中だ。