スクウェア・エニックスは7月20日、PC(Steam)およびモバイル(iOS/Android/Amazon Appstore)で配信予定の『FINAL FANTASY PIXEL REMASTER (ファイナルファンタジー ピクセルリマスター)』のQ&Aページを公開した。同ページではリマスターに踏み切った理由や、オリジナル版から追加されたアレンジおよび新機能などについて踏み込んだ内容が語られている。
『ファイナルファンタジー ピクセルリマスター』シリーズは、『ファイナルファンタジー』シリーズ初代6作品を高精細なドット絵で描くリマスターシリーズだ。オリジナル版諸作品にてドットグラフィックを手がけた渋谷員子氏を制作者に迎え、当時のピクセルアートのテイストを活かしつつリマスター。『ファイナルファンタジー』シリーズ楽曲の象徴ともいえる植松伸夫氏監修のもと、BGMにもアレンジが加えられている意欲的なプロジェクトだ。
今回公開されたQ&Aページでは、同作に期待を寄せるファンにとって気になる部分が、モーグリとチョコボによる質疑応答形式で紹介されている。まず、初期『ファイナルファンタジー』シリーズ作品を今、まとめてリマスターする理由についてだ。同作シリーズ作品はさまざまなプラットフォームに移植されていたものの、開発時期や移植性も差が大きかったという。近年ではまとめて遊ぶにもやや困る状況が生まれており、単一の規格のもとでリマスターシリーズとして一貫して配信することで、入手しやすい状況を作る意図があったようだ。
また、配信プラットフォームとしてSteamおよび各モバイルストアが選ばれたのは、過去の既存の移植作品が存在していつつも、時代の流れに応じてメンテナンスなどが難しい状況になっている背景があるようだ。Google Playなどのストアを確認してみると、現行のモバイル版『ファイナルファンタジー』などのタイトルには「(旧Ver.)」と付け加えられており、ピクセルリマスター配信とほぼ同時に販売終了する旨が記されている。
なにより、初期『ファイナルファンタジー』シリーズのSteam移植版の一部は、長らく国内プレイヤーからは利用できない状態にあったのだ。今回のリマスターによって初代から6作目までが出揃うことになり、国内のSteam利用者が通常の方法で手に取れるようになる。同シリーズファンでPCを中心にゲームを遊んでいるユーザーにとっては朗報だ。
また、同Q&Aではリマスターの方針や追加要素などについても触れている。グラフィックについては、前述の渋谷員子氏が全プレイヤーキャラのグラフィックを直接制作していることが明かされた。ゲームプレイ面では、ゲームバランスの調整などが“いい感じに”加えられているほか、天野喜孝氏が手がけたイラストが「ほぼすべて」収録されている充実のギャラリーモードや、BGMを自由に楽しめるサウンドプレイヤーなどが搭載されているとのことだ。いずれもゲーム開始後すぐ、最初から収録品をすべて視聴、閲覧できるとのことだ。
Q&Aページでは、本稿で紹介したほかにも、リマスターにまつわるさまざまなこだわりが明かされている。移植ベース作品についての回答も載っているので、さらなる詳細が気になるファンの方は、同ページを参照されたい。
『ファイナルファンタジー ピクセルリマスター』シリーズは、PC(Steam)およびモバイル(iOS/Android/Amazon Appstore)で配信予定。操作についても、それぞれのプラットフォームに合わせてコントローラー/タッチパネルに最適化されているとのことだ。
シリーズのうち初期3作は、7月29日午前2時に配信予定。Steam版については8月12日まで20%オフのセールを実施しており、『ファイナルファンタジー』『ファイナルファンタジーII』が定価1480円のところ1184円、『ファイナルファンタジーIII』が定価2200円のところ1760円で入手できる。