ホラーCo-op『Phasmophobia』がヒット中。指紋採取やサーモグラフで幽霊の正体を暴き、チームで阿鼻叫喚に挑め


Steamにて、先月早期アクセス配信開始したVRホラーゲーム『Phasmophobia』が好調だ。本作はインディースタジオKinetic Gamesが開発した、最大4人プレイのVR探索ゲーム(非VRモードでも遊べるため、VRヘッドセットは必須ではない)。対応プラットフォームはPC(Steam)で、価格は1420円。やや翻訳に難があるものの日本語にも対応している。

Steamのトップセラーでは本稿執筆時点で20位にランクインし、堅調な売上だ。Steamの同時接続人数ランキングで上位5位に食い込む人気ぶりを見せ、ピーク時には8万人ものプレイヤーを擁する勢い。ストアページでは2万8000件以上のレビューが「圧倒的に好評」を示している。
 

 
プレイヤーは超常現象の捜査員として呪われた物件を調査することとなる。数々の怪異に見舞われながら、できる限り怪奇現象の証拠を集め、「何が取り憑いているか」を突き止めるのだ。調査のうえでは、霊的存在を分析するさまざまな装置を使用することが可能。「指紋を残すか」「周囲の温度を下げるか」「EMF(電磁波)レベルはいくつか」といった検査の数々で怪異を分類し、霊的存在の正体を特定することが目的となる。

「悪魔」「鬼」「幽霊」など10種類以上のスピリチュアルな存在が登場するため、調査のたびに異なる対応を迫られるだろう。霊の活動は時間を追うごとに活発になり、突入班は襲撃を受けるリスクも負うことになる。また大きな特徴として音声認識機能が挙げられるだろう。検知ツールのひとつである「スピリットボックス」は、ボイス入力を介して霊的存在に語りかけ、その反応を記録する重要アイテムだ。音声認識は調査に有効活用できるだけでなく危険もともなう。協力プレイ時にボイスチャットを使用すると霊体に感知されてしまうのだ。
 

 
海外メディアPC Gamerの記者は、時間がかかるほど霊が攻撃性を増す焦燥感や、いちどの探索ではすべての調査アイテムを運びきれない不自由さなどのデザインを高く評価している。またヒットの要因としてはストリーミングにおける映え方があるだろう。Co-opプレイが可能なことや、非VRユーザーもプレイ可能なことからコラボ配信につなげやすい。

本稿執筆中もTwitchにて、フォロワー数が51万9000人のLuluLuvely氏・20万4000人のMiltonTPike1氏・20万7000人のLEGIQN氏がコラボして本作のプレイ実況をストリーミング中。各チャンネルの同時視聴者数は計5900人近くにおよんでいる。心霊ホラー×Co-opゲームの前例としては2019年発売の『Pacify』などの成功例もあり、配信者のあいだで一定の需要があるようだ。
 

 
『Phasmophobia』はPC(Steam)向けに1420円にて配信中。日本語に対応しているものの、不自然な翻訳や文字の小ささなどの難が目立つ点は注意されたい。