ドット絵2Dとローポリ3D世界を往復し冒険する『Anodyne 2』は5月発売へ。発売後には日本語対応予定

 

パブリッシャーAnalgesic Productionsは1月23日、『Anodyne 2: Return to Dust』を2019年5月に発売すると発表した。同作は、2013年に発売された『Anodyne』の続編である。前作に引き続き、シカゴに在住する日系アメリカ人4世で、日本語も匠に操るショーン 韓谷(@han_tani_jp)氏がマリナ・橘高(@even_kei)氏とともに開発を進めている。韓谷氏がプログラミングと音楽を担当し、橘高氏がビジュアルアートとストーリーを担当している。そして、ふたりで世界デザインとゲームデザインを作り上げているという。なお韓谷に日本語対応について尋ねたところ、英語にてリリースした後に対応する予定であるという回答をもらった。

プレイヤーとなるのは、Nova。Novaは、New Theland中で繁殖されているNano Dustという名の危険物を集めるというタスクを受け持つ仕事人、Nano Cleanerとして働いている。このNano Dustを謎の存在Centerへとリサイクルしなければならない。そんな怪しげな仕事を通じてNovaの冒険が描かれる。

本作の特徴は、3Dと2Dを切り替えられるという点だろう。通常は、ローポリゴンなグラフィックで描かれる3D世界を探索することになるが、Nano Dustの回収については、Novaの身体が縮むがゆえにドット絵で描かれる2Dパートで展開される。こちらは『ゼルダの伝説』シリーズのようなシステムとなっており、もっといえば前作『Anodyne』に近いゲームデザインである。ふわりと進む3Dパートと、比較的にキビキビと進む2Dパートの切り替えは、ゲームプレイにほどよいアクセントを加えてくれるだろう。

『Anodyne』は、2013年に発売されたアクション・アドベンチャーゲーム。ビジュアルやシステムこそ『ゼルダの伝説』シリーズを彷彿とさせるが、ゲーム内容は『ゆめにっき』の影響が強く感じられるものになっている。仄暗い雰囲気やダウナーな音楽、示唆的な言葉により形成されるテキストにより、独特な世界観が作り上げられている。作風は変われど、本作でもそうした世界観が継承されており、ゲームを開始すると奇妙なテキストと不思議な世界がプレイヤーを誘う。テキストが多いことも魅力のひとつである作品なだけに、日本語対応されることはありがたいところ。

なお、今作については2というナンバリングがついているものの、前作をプレイする必要はないという。ただし、もし熱心なファンならば1とのつながりを見つけられるような要素が用意されるとのこと。Analgesic Productionsは、昨年2月には『All Our Asias』をSteamにて無料リリースしており、こちらでも独特な世界が楽しめる。5月までにAnalgesicのユニークなワールドを味わってみたい方は、同作をプレイしてみるのもいいだろう。『Anodyne 2』は、PC(Steam)にて発売予定。コンソール版の発売は、現時点で未定とのこと。


国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)