オープンワールドFPS『RAGE』公式アカウントが、世間を騒がせる“続編の噂”にユーモラスに反応

 

昨日5月9日、アメリカに本部を置く大手小売店ウォルマートのカナダのオンラインストアにて、大量の未公開タイトルが掲載されたことが報告されている。リストはのちに削除されたものの、E3 2018で発表されるかもしれないさまざまな新作が、リークのような形で世に出たことが話題を呼んでいる。そうした噂の新作の中には、『RAGE 2』が含まれていた。

『RAGE』は2011年に発売されたオープンワールドFPS。同作は、世紀末世界を舞台とした、RPGとシューターを組み合わせた作品。初代や『Doom』や『Quake』といったジャンルの金字塔と呼べる作品を生み出したid Softwareが開発を手がけている。現在でもベセスダ・ソフトワークスの作品に部分的に使用されるゲームエンジンid Tech 5を採用し、当時としては圧巻の映像表現を実現した。発売前から非常に高い期待が寄せられたこともあり、マップの狭さやボリュームの欠如などをめぐり賛否両論あるが、退廃した世界やクセの強いキャラクターを代表に、独自の世界観が支持を得ている作品でもある。

その『RAGE』に続編が出るという噂に出たがゆえに、フランチャイズの動向に注目が集まっていた。この噂が出回ったのち、Twitter上にて突如「RAGE」という名の認証済みマークのついた公式アカウントが登場。ウォルマートに掲載されたストアページの品評を始めた。「キーアートが間違っている」「レーティング表記がない」「フォントが間違ってる!それに全部大文字」と鋭いツッコミを入れて、前作のパッケージロゴにも使用されたものと似たフォントで「A」と署名している。そしてすかさずベセスダ・ソフトワークスの公式アカウントが「まじかよ。(dude)」と反応し、ボケを重ねている。

このタイミングでフランチャイズの公式アカウントを開設し、パブリッシャーを巻き込んだ会話劇を繰り広げているという点で、『RAGE 2』は6月に発表されると考えてもよさそうだ。重要なのはむしろ真偽ではなく、ベセスダ・ソフトワークスのフットワークの軽さだろう。流出があってから1日も経たず、うまく騒動を笑いに落とし込み、メディアの注目を大きく集めた。早くもVentureBeatなどは『RAGE 2』をE3の勝者とも称賛している。

なお、未発表タイトルが確認できるウォルマートの掲載リストは前出のVentureBeatの記事やTwitterユーザーWario64氏の投稿から確認できるが、E3 2018のサプライズを楽しみたい方は閲覧することをおすすめしない。真偽については依然として不明であるが、E3が迫ってきていると感じさせる事件だろう。