米レーティング団体ESRB、ゲームパッケージに「ゲーム内課金」の有無を明示へ。ルートボックスへの懸念高まる中「第一歩」と主張

主にアメリカやカナダで販売されるゲームのレーティングをおこなっている非営利団体ESRB(Entertainment Software Rating Board)は2月27日、販売されるゲームのパッケージに表示するコンテンツラベルに「In-Game Purchases(ゲーム内課金)」を追加すると発表した。「Interactive Elements(相互作用のある要素)」に属するラベルのひとつとして追加される。ESRBの代表Patricia Vance氏は、ゲーム業界は成長と革新を続けており、ESRBもそれに追随することで、保護者が自らの子供にとって相応しいゲームかどうかを判断する最新の材料を提供すると述べている。

ESRBは、日本でいうとCERO(コンピュータエンターテインメントレーティング機構)に当たる団体で、メーカーから申請を受けたゲームの内容を審査し、対象年齢や、明示すべきゲーム内コンテンツを判定している。コンテンツラベルは、対象年齢の判定の根拠になった、注意すべきゲーム内表現について、保護者あるいは本人が事前に知るためのものだ。ゲームパッケージの裏面(あるいはデジタルストア上)に表示されるもので、たとえば「Blood(流血表現)」や「Use of Drugs(ドラッグの使用)」などがある。ちなみにCEROにも同様の仕組みがあり、こちらは文字ではなくアイコンで表示されている。

今回の発表の中で明言されることはなかったが、今こうした措置をおこなったのは、射幸性の高いルートボックスに関する議論がゲーム業界の内外で高まっているからだと考えられる。先日には、アメリカ上院議員のMaggie Hassan氏がESRBに対して、ルートボックスを念頭に置いたレーティングプロセスの見直しなどを求めていた(Glixel)。

しかし、今回追加されることになった「In-Game Purchases」は、ゲーム内にて実際のお金で購入できるあらゆるデジタルコンテンツを対象にしており、ルートボックスだけでなく、追加マップやシーズンパス、サブスクリプションなども含まれる。つまり、現在販売されているほとんどのゲームが対象となる。もちろん、ゲーム内に実際のお金を使う要素があるのかないのかは保護者にとっては大事なことで、それはルートボックスでも追加マップでも、程度の差はあれ変わらないのかもしれない。しかし、このラベルによってルートボックスが導入されているかを判別するのは困難であり、これがルートボックスへの懸念への対処だとするならば、不十分であると言わざるを得ないだろう。

各地域のレーティング団体のコンテンツラベル/アイコンには「ギャンブル」は存在するが、ESRBや欧州のPEGIは、ルートボックスはギャンブルに当たらないとの見解を示している(関連記事)。ギャンブルであると認定することは各国の法律との関わりもあり、レーティング団体が単独で行うわけにはいかない側面もあるのだろう。そのため、まずは広義の「In-Game Purchases」を明示することから始めようということのようだ。ESRBのVance氏はPolygonの取材に対して、上述の上院議員の要求もあり今回効果的な対応をおこなったとする一方、これは第一歩に過ぎないとも述べている。Vance氏は、ルートボックスへの懸念は認識しており、引き続きこの問題について注視し、必要があれば追加措置をおこなうことになるとしている。

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