『The Elder Scrolls』のコレクターグッズが「銃弾」から一人の男性の命を救う

 

アメリカ・アリゾナ州在住のとあるゲーマーが、『The Elder Scrolls』シリーズのコレクターグッズ『The Elder Scrolls Anthology(以下、TES Anthology)』に命を救われたようだ。RedditユーザーRabbitMix氏がその体験を告白している

RabbitMix氏は、深夜にアパートの自室にて新生『Prey』をプレイしている最中に、突如大きな銃声とガラスの割れる音を聞いたという。氏は当初、電球が破裂しただけであろうと考えたが、部屋にたちこめる煙と壁に空いた穴を見て、銃撃されたことに気付く。そのまま部屋を調べるうちに、ボロボロの『TES Anthology』の冊子の中で銃弾を発見した。

Image Credit: RabbitMix

どうやら銃弾は隣の部屋から放たれ、命中した『TES Anthology』の冊子を引き裂き、『The Elder Scrolls III: Morrowind』の拡張パック『Tribunal』と『Bloodmoon』のディスクをも真っ二つにした。軌道としては「表紙」ではなく「小口」から冊子に入り込んでいた。ページとディスクを壊した銃弾は冊子の中でそのまま勢いを失ったというわけだ。氏がアップロードした写真には、痛ましい部屋の様子が映されている。

Image Credit: RabbitMix

氏とルームメイトはすぐに警察を呼び、駆け付けた警官が軽く事情を聴取し銃弾を回収し帰っていったようだ。銃弾は氏のPCモニタの左側を通っており、ちょうどその場所にコレクターグッズが置いてあったという。RabbitMix氏は、銃弾が『TES Anthology』に当たらず、軌道がそのままであったなら、自身の左胴体に直撃していただろうと語っている。

『TES Anthology』はおよそ12枚のディスクと5枚のマップを含んだ大ボリュームのコレクターグッズだ。ディスクが収納するページにはそれぞれのタイトルの豪華なイラストが描かれている。5cmの厚みがあり、重さは200グラム近くあるなど見た目の豪華さも特徴だ(商品ページ)。冊子の品質の高さが氏の命を守った可能性があるだろう。

RabbitMix氏は、今回部屋に銃弾を撃ち込まれたことは非常にショックであり、事件後は銃撃の恐怖から夜も眠れない日々が続いていたが、昔から大好きな『The Elder Scrolls』シリーズに守られたことは肉体的にも精神的にも勇気づけられたと語る。心理的に不安定な状態が続いたが、現在はセラピーを受けメンタルも回復しつつあるという。発砲した近隣住人は警察の取り調べを受け、殺意はなかったようだが、大家はこの人物を追い出す手続きをしているようだ。

愛する作品のコレクターグッズを飾るという行動が、思わぬ形で持ち主の命を守った今回の事件。Bethesda SoftworksはRabbitMix氏に連絡をとり、氏の部屋にはまた新たな『TES Anthology』が飾られるとのことだ。