1994年の映画版『ストリートファイターII』風に描くファンメイドのアニメプロジェクトが始動、90年代風ビジュアルでジュリも登場


1994年、東映とカプコンは映画「ストリートファイターII MOVIE」を公開した。挿入歌である篠原涼子の「愛しさと せつなさと 心強さと」や、羽賀研二による意外なケンの好演、あるいは春麗のお色気シーンをいまだに覚えている人もいるかもしれない。そんな同映画のスタイルに寄せたファンメイドのアニメーションプロジェクトが海外にて始動している。

制作を指揮しているのは海外で「Otaking」の愛称で親しまれている2DアニメーターPaul Johnson氏(参考リンク: Patreon)。Johnson氏は過去にも『Star Wars: TIE Fighter』『R-TYPE』の精巧なファンアニメーションを手がけ、視聴者たちから喝采を浴びた人物だ。

1980年代から1990年代の日本アニメーションを崇拝しているJohnson氏。作画も非常に滑らかでハイクオリティだ
『R-TYPE』ファンアニメの一幕。1980年代から1990年代の日本アニメーションを崇拝しているJohnson氏の作品は、作画も非常に滑らかでハイクオリティだ

今回Johnson氏は制作中のアニメーション映像の一部を公開しており、ベガの登場シーンやガイル・キャミィの戦闘シーンが確認できる。映像では一瞬だがジュリも登場しており、登場キャラクターは特に『ストリートファイターII』にこだわっているわけではない。1994年の映画風というよりもJohnson氏のアートスタイルがかなり強い気もするが、映像中では原作ゲームでも見た覚えのある攻撃やコンボが描かれており、ファンは思わずニヤリとしてしまうだろう。戦闘シーンは原作と寸分違わぬように検証されているという。

『ストリートファイターII』のファンメイド映像は全20分のボリュームが予定されており、公開時期などはまだ決定されていない。『Star Wars: TIE Fighter』のアニメ作品には4年の歳月がかけられ、『R-TYPE』のアニメ作品は3分39秒の作品でありながら約3300枚の作画枚数となったことを考慮すると、完成まではもうしばらく時間がかかりそうだ。