“グリッチ”となり過去のない世界に干渉していく『GLITCHED』は、『MOTHER』でも『Undertale』でもない新たなRPG

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第276回目は『GLITCHED』をピックアップする。

『GLITCHED』はバグとも裏技ともされる「グリッチ」をテーマとした作品だ。舞台となるのは大陸「SOREN」にある辺境の街「BETWIXT」。イベントも刺激もない場所で、主人公GUSと仲間たちは退屈な毎日を送っていた。しかしある日、冷静で聡明な親友CONRADは「街を出る」とGUSに宣言する。実はCONRADは、BETWIXTの人々が全員“過去を持たない存在”であることに気付いており、街を出る前夜に、真実を見つけるために旅へ出るとGUSに告げたのだ。しかし、その言葉を告げた瞬間、突如世界に大量のグリッチが生まれCONRADの姿は消えてしまった。プレイヤーは世界に生まれたグリッチのひとつとなり、さえないGUSを手伝う存在として旅へ出る。

『GLITCHED』はグリッチに溢れた世界を探索する2D RPGだ。戦闘は『MOTHER』によく似たターンベースのシステムが採用されているが、本作にはレベルアップがなく、ランダムエンカウントも存在しない。つまりシナリオ進行上でしか敵との戦闘は発生しない。そして戦闘には三つのコマンドがあり、「攻撃」と「コミュニケーションを試みる」と「餌付け」から選択できる。コミュニケーションや餌付けを使えば攻撃せずとも戦闘を終了させることが可能となっており、どのような手段で敵を退かせるかでシナリオが変化していく。こういった点は『Undertale』を彷彿とさせるものだ。

ほかにもさまざまなユニークな要素があり、最も特徴的なのが「ESSENCE SYSTEM」だろう。不可視なグリッチとして相棒であるGUSを導くプレイヤーには六つのパラメータがあり、それらはGUSの行動によって常に変化し続ける。戦闘で敵を倒すとZEAL(情熱)が上昇し、NPCと冷静な会話をおこなえばINSIGHT(洞察)が上がる。フィールドに存在する木を頻繁に調べればHARMONEY(調和)値が変化し、パーティーメンバーに細かい指示を与え続けるとCONQUEST(征服)に影響が出る。寄り道ばかりしているとDRIFT(漂流)が上昇し、同じような行動を続けているとBASTION(砦)の値が上がるというものだ。このパラメータによってGUSの人格が決まり、物語も変化していく。この値はどの色が濃ければ良い/悪いというものではなく、プレイヤーの理想の主人公を表現するものだという。

本作は、つい先日Kickstarterを成功させ、現在は開発の真っ最中だ。itch.ioで配信中のデモを遊んでみたところ、「派遣会社から来たカエル」によって世界に介入してほしいというオファーを受ける場面から始まるなど、テキストひとつをとってもかなりジョークやパロディが込められており、開始早々からかなり引きこまれた。前述したようにさまざまな点で『MOTHER』や『Undertale』からの影響を感じるが、コピーというわけではなく、また新たな『GLITCHED』らしさが生まれているという印象だ。

『GLITCHED』の開発を手がけるのはシカゴに拠点を構えるEn House Studios。プログラマーのZack、コンポーザー兼デザイナーのJustin、アーティストのNIKKOの仲良し3人組で構成されている。

対応ハードはPlayStation 4/PlayStation Vita/Xbox One/PC。発売時期は2018年を予定している。

ニュース

Indie Pick

インタビュー

レビュー・インプレ

Devlog