ANA NEOが手がけるバーチャル旅行アプリ「ANA GranWhale」が頑張ってるらしい、9月には高野山実装。AIQVE ONE×ANA NEOに話を訊いた

ANA NEOが手がけるバーチャル旅行アプリ「ANA GranWhale」。9月には高野山実装。AIQVE ONE×ANA NEOに話を訊いた。

昨年2023年12月にリリースされた「ANA GranWhale」。ソフトウェアやメタバースを手がけているAIQVE ONEが開発を担当し、航空会社ANAグループとJP GAMESが共同で立ち上げたANA NEOが運営をおこなう、スマートフォン向けバーチャル旅行プラットフォームだ。

アプリ 内で獲得可能なアイテム「グランチップ」を集めると、ANAのマイルに交換できリアルな旅行でも活用できるという特典があるなど、旅行好き注目のアプリだがバーチャル旅行とはいったいどういうことなのか。今回は東京ゲームショウ2024で両社が共同出展をしていたブースに直撃し、担当者に開発経緯や今後の展望について伺った。

バーチャル旅行プラットフォームとは

――自己紹介をお願いします。

松井 貴哉(以下、松井)氏:
松井です。AIQVE ONEの営業企画本部本部長をしております。


小島真理(以下、小島)氏:
ANA NEOの小島です。よろしくお願いいたします。


――東京ゲームショウ2024ではAIQVE ONEとANA NEOが、バーチャルトラベルプラットフォーム「ANA GranWhale」の展示という形で、ブースを共同出展されていますが経緯を教えてください。

松井氏:
AIQVE ONEは「エンタメソリューション開発」ということで、メタバースやアプリを手がけている一環で、毎年東京ゲームショウに出展しているんです。今回の「ANA GranWhale」もアプリ開発を担当しており、テストだけでなく開発事業も行っていることをアピールしていかなくてはならないと感じ、弊社側からANAさんに猛プッシュをして共同出展させていただきました。

従来ですとビジネスソリューションコーナーとして、テストサービスの展示をしていたのですが、開発したアプリに関する展示は今年がはじめてなので、いろいろと大変ではありますが、その分AIQVE ONEという名前を売れるいい機会かなと思っています。

――航空会社であるANAさんが、ゲーム関係のイベントに出展することはあまりないですよね?

小島氏:
おそらくANA創立以来はじめてだと思います。展示している「ANA GranWhale」は、現在は基本的にANAマイレージ会員のお客様中心にお楽しみいただいてるんですが、それだけではなくゲームの世界に親しんでいらっしゃる皆様に、私たちのアプリを知っていただきたいということで、今回AIQVE ONEさんと共同出展させていただきました。

――そういった経緯が……そもそも「ANA GranWhale」がどういうアプリなのかを教えてください。

小島氏:
「ANA GranWhale」は、ANAグループが提供するバーチャル旅行ができるスマートフォン向けアプリです。現在国内外の70カ所以上におよぶデスティネーション(旅 先)が実装されており、自分のアバターを作ってバーチャル空間上で旅を楽しめます。ユニークなポイントとしては各旅行先にそれぞれガイドが存在し、その地域の特徴や裏話を学ぶことで今度リアルでも訪れてみようと思える作りになっています。

――「ANA GranWhale」の開発・監修は、どちらがどういったことを担当されているのでしょうか。

松井氏:
開発全般をAIQVE ONEが手がけており、企画方針をはじめとした監修をANA NEOさんに担当いただいています。

――AIQVE ONEさんがバーチャル世界を作られて、ANA NEOさんがプロデュース・ディレクションしている形なんですね。そもそもどういうきっかけでこのプロジェクトがはじまったんですか。

小島氏:
コロナ禍でリアル旅行に行きにくくなったからと言われがちなんですが、「ANA GranWhale」は新しい形で旅行を楽しんでほしいという思いからはじまっており、プロジェクトを立ち上げたのはコロナの流行前だったんです。


アプリ利用者の横のつながりを深めていきたい

――2023年12月に「ANA GranWhale」はローンチされていますが、今後どのようにプロジェクトを進めていきますか。

小島氏:
ローンチをして完成したアプリがリリースされていますが、現在はお客様の声を聞きながら日々改修をしています。そのためアプリについて知っていただきながら、アプリ内でお客様にコミュニケーションを楽しんでいただくために、機能拡充という次のフェーズに今向かっていますね。

――機能拡充のベクトルとしては、旅行先を増やすなどを考えておられるのでしょうか。

小島氏:
9月も新しく高野山を実装させていただきましたが、旅行先は本アプリの軸ですので、数を増やしていくのは引き続き順次展開していきたいですね。それと並行して横の関係こそがバーチャルの醍醐味ですので、お客様同士がインタラクティブにつながれるような機能を深めて、アプリでの滞在時間を伸ばしていけたらと考えています。

※ 10月16日に、バーチャル空間で自由にデコレーションできる、自分だけの部屋を作れる「Skyルーム」なる新要素を実装している


――それは楽しみですね。開発担当のAIQVE ONEさんからも今後どうしていきたいかお聞きできれば。

松井氏:
「ANA GranWhale」ではじめてメタバース空間を体験された方もいらっしゃると思うので、そうした方々が滞在しやすいアプリにしていきたいですね。また先ほど小島さんからもお話があったようにお客様同士でコミュニケーションが生まれたり、バーチャル世界だけでなく実際の現地と共同してキャンペーンを行い、リアルの旅行に対するモチベーションにも繋げていければと考えています。

――ありがとうございました。

[執筆・編集:Yuuki Inoue]
[聞き手・編集:Ayuo Kawase]

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