高評価ミステリーADV『KENTUCKY ROUTE ZERO』Steam版が日本語に対応。全5章を収録するNintendo Switch/PS4版も国内発売開始

 

パブリッシャーのAnnapurna Interactiveは1月28日、アドベンチャーゲーム『KENTUCKY ROUTE ZERO: TV EDITION』をNintendo Switch向けに国内発売した。価格は2749円(税込)。またこれに合わせて、Steamで販売中のPC版『KENTUCKY ROUTE ZERO』向けに、本作の最終章となる「Act V」の追加と、日本語への対応をおこなうアップデートを配信している。

『KENTUCKY ROUTE ZERO』は、インディースタジオCardboard Computerが手がけたアドベンチャーゲーム。2011年に実施したKickstarterキャンペーンの成功を受けて開発され、2013年にPC版が発売。エピソード形式で段階的にリリースを重ね、今回配信されたAct 5にて完結を迎えた。そして、全5章をまとめて収録する「TV EDITION」が、Nintendo Switchや海外PS4/Xbox One向けに発売された形だ。

本作の主人公は、年老いたトラック運転手のコンウェイ。彼は、リゼットと呼ばれるつぶれる寸前のアンティークショップの最後の配達をおこなうため、麦わら帽子をかぶった老犬と共にトラックに乗り、ケンタッキー州のハイウェイを走る。目的地は、ドッグウッド通り5番地。そこへ行くにはゼロ号線を通らなければならないとされているが、見つけることができずにいた。そこで彼は、立ち寄ったガソリンスタンドにて道を尋ねることにする。

立ち寄ったロケーションでは、コンウェイを操作して人と話したり、ハイライト表示されたオブジェクトを調べるなどしながらゲームを進めていく。なにかアイテムを使用する必要のある場面も存在するが、難しい謎解きやパズル要素は存在しない。ガソリンスタンドで小さな情報を得ることができたコンウェイは、そこに示された場所へと向かう。

本作では、ロケーション内でコンウェイなどのキャラクターを操作するほかに、マップ上でトラックを移動させる2種類のゲームプレイがあり、マップでは道を自由に移動可能。メモ帳を開いて入手した情報を確認しながら、次の目的地に真っ直ぐ向かうも良し、寄り道をするも良しである。寄り道をする中では何らかのロケーションを発見することがあり、その場合はマップ画面のまま、テキストベースのゲームプレイにてその場所に立ち寄ることができる場合もある。そして目的地に着くと、コンウェイはトラックから降りてそのロケーションを訪ねることになる。

プレイヤーは行く先々でさまざまな人と出会い会話を重ね、またオブジェクトを調べるなどする。その際のダイアログでは頻繁に選択を求められ、それはコンウェイの台詞の場合もあれば、相手のキャラクターの台詞の場合もあり、選択によって異なる反応を得たり、物語を先に進めることに繋がる。本作は、先述したマップ上でのゲームプレイを含め、文字情報を頼りにゲームプレイをおこなう作品であるため、今回日本語に対応したことでより楽しみやすくなったと言えるだろう。

KENTUCKY ROUTE ZERO』は、ローポリゴンで描かれる印象的なビジュアルや、現代の人間模様を映すリアリテイのある描写、そしてミステリアスな一面も持つ物語や世界観などが、高く評価された。これまで本作に興味のあった方は、PC(Steam)版もしくはNintendo Switch版(eショップ)を、今回の日本語対応を機にチェックしてみてはいかがだろうか。

【UPDATE 2020/1/29 12:20】
本日1月29日に、PS4版の国内販売も開始された。価格は3000円。