Nintendo Switch版『英雄伝説 閃の軌跡III』2020年3月19日発売決定。衣装DLCを多数収録、高速スキップモードにも対応


日本一ソフトウェアは12月19日、『英雄伝説 閃の軌跡III』のNintendo Switch版を、2020年3月19日に発売すると発表した。価格は、パッケージ版・ダウンロード版共に7678円(税込)。本作は、日本ファルコムが手がけるストーリーRPG『閃の軌跡』シリーズのひとつ。2017年にPS4版が発売されており、今回Nintendo Switch向けに移植される。

『閃の軌跡』シリーズの舞台となるのは、「導力」というエネルギー技術の普及によってさまざまな機械技術が発達したゼムリア大陸、その西部に位置する旧き大国エレボニア帝国だ。この国ではかつて、既得権益を握る貴族派と、急進的に改革をおこなう革新派との内戦状態にあり、帝国の名門士官学校トールズ士官学院の学生たちは、それを収めるために戦った。

その中心的な役割を担った特科クラス《VII組》の「リィン・シュバルツァー」は、灰の騎神ヴァリマールの起動者となったことで「灰色の騎士」として英雄視されることに。内戦の勝者になった革新派はその力を利用しようとするが、これを恐れたリィンは帝国軍への入隊を固辞し、新設されたトールズ士官学院・リーヴス第II分校の教官に着任した。

そして『英雄伝説 閃の軌跡III』にて、リィンはリーヴス第II分校の「特務科・VII組」の担当教官となる。ここの学生は、さまざまな任務を遂行する特務部隊としても期待されており、帝国で暗躍する敵との戦いに身を投じることとなる。リィンは教官として3人の学生を守り、導きながら、帝国各地でかつての仲間たちと接触。そして暗躍する敵の正体を探っていく。

本作では、フィールドやダンジョンを自由に歩いて探索する。こうした場所には敵の姿も見ることができ、接触すると戦闘に移行。その場所がそのまま戦闘マップとなるため、高低差など地形の影響を考慮した戦闘が求められるだろう。フィールドでは攻撃ボタンを押すことで「フィールドアタック」を発動可能。敵の背後からヒットさせると気絶やスタンにでき、有利な状況から戦闘を開始できる。また、フィールド上には破壊可能な「ブレイクオブジェクト」が点在しており、これらをフィールドアタックにて破壊すると、さまざまな効果やアイテムを得られるほか、障害物の場合は新たな道が開かれることもある。

「軌跡」シリーズ独自の戦闘システム「ATバトル」は、より直感的な操作にブラッシュアップ。方向ボタン/ABXYボタンに各コマンドを割り当て、画面左のAT(行動順)バーに応じて、キャラクターが順番に行動するコマンドバトルとなる。ATバーには「ATボーナス」がつくことがあり、その際に行動したキャラクターはさまざまな効果を得る。行動順を意識することで、バトルを有利に進めることができる。

従来のシリーズ作に登場した戦術オーブメント「ARCUS(アークス)」は、本作では「ARCUS II」に発展。「クォーツ」と呼ばれるアイテムをセットすることで、キャラクターの身体能力が向上したり、「アーツ」が利用可能になる。また、ARCUS IIには「戦術リンク」というシステムがある。パートナーを選んでリンク設定することで、敵に「体勢崩し」が発生した際にパートナーと一緒に攻撃を仕掛ける「ラッシュ」や、戦闘メンバー全員で連携攻撃する「バースト」が使用可能だ。

アーツとは、使用者のEP(エネルギー)を消費して発動する導力魔法のこと。攻撃や回復、補助などさまざまな効果のものが存在し、単体に効果があるものもあれば、戦闘フィールド全体に効果を及ぼすものもある。使用するとATバーにその行動が追加され、順番がくるとアーツが発動する形だ。アーツは、発動には時間がかかるが強力な効果を持つ。また7種類の属性があり、敵の弱点の属性を利用すればより大きなダメージを与え、「ブレイクゲージ」を大幅に削ることにも繋がる。

ブレイクゲージは、戦闘中の敵キャラクターの下に青色で表示されており、ダメージを与えたり、上述した属性攻撃をおこなうことで減らすことができる。そして、ゲージがゼロになるとブレイク状態として、被ダメージアップ・能力上昇がすべて解除・体制崩し100%(行動不能)となり、大幅に弱体化する。また、ブレイク発生時にはアイテムがドロップするため、戦闘では積極的に狙っていきたい。

本作では、これまでのシリーズ作に登場した巨大人形兵器バトル「騎神戦」がパワーアップして収録。リィンは灰の騎神ヴァリマールを操縦し、ほかの生徒たちも機甲兵に乗って戦闘に参加する。敵の騎神や機甲兵は、ヘッド・アーム・ボディの三つの部位に分かれており、いずれかを選択して攻撃する。弱点となる部位を狙って攻撃することで、ブレイク状態にすることが可能だ。

今回発売されるNintendo Switch版では、『閃の軌跡I:改』や『閃の軌跡II:改』にも導入されていた「高速スキップモード」を追加要素として実装する。フィールドや戦闘・イベントを倍速プレイでき、より快適に楽しめる機能だ。

さらに、PS4版向けに配信されていた、各キャラクターの衣装などのアタッチアイテムのDLCを多数収録した状態で発売される。具体的には、「私服全部セット」「各キャラクター水着」「被り物セット」が初期収録され、キャラクターを格好良く、あるいは可愛く着せ替えることが可能となっている。Nintendo Switch版『英雄伝説 閃の軌跡III』は、2020年3月19日に発売予定だ。公式サイトが正式オープンしているため、ぜひチェックしておこう。

なお、日本ファルコムの「軌跡」シリーズとしては、最新作『英雄伝説 創の軌跡』がPS4向けに2020年夏発売予定として発表されている。本作は、シリーズ完結への転換点となる作品だという。同じ時間軸を3人の主人公の視点から描く「クロスストーリー」システムや、新規キャラを含む50人以上のプレイアブルキャラクター、各キャラクターの背景を掘り下げる「エピソード」シナリオなどの新システムを導入する。

また、PSP向けに発売された『英雄伝説 零の軌跡』と『英雄伝説 碧の軌跡』をPS4向けに移植する『英雄伝説 零の軌跡:改』と『英雄伝説 碧の軌跡:改』も発表されている。HDリマスター・高音質化し、60fpsにも対応した上で、メインストーリーをフルボイス化。さらに、先述した高速スキップモードの追加や、フィールド・メニュー画面およびUIのブラッシュアップもおこなう。両作とも2020年春に発売予定だ。