『バイオハザード RE:4』が「望んでたマウス操作」でできて嬉しい。『エグゾプライマル』のどっちつかず感。『ディアブロIV』はさわり安心感。『ghostpia シーズンワン』は治安悪い。今週のゲーミング

 

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。381回目です。今年度もおつかれさまでした。


不器用に絆を深める物語も良い


『ベヨネッタ オリジンズ: セレッサと迷子の悪魔』をプレイしています。セレッサ=幼い頃のベヨネッタと、人形に宿った悪魔チェシャが主人公のスピンオフ作品です。広大なマップを探索しながら謎解きやバトルをこなし、いずれにおいてもふたりの協力が求められる。セレッサはコントローラーの左側で、チェシャは右側を使って操作。同時に操作する場面は多いが、基本的に各々の役割を交互にこなしていくかたちになるため、操作がこんがらがることは少ない。この辺は慎重に調整されたのだろうなと想像します。

本作は、探索アクションとしての楽しさのツボをおさえながらも、要素を詰め込みすぎず、またプレイヤーを導く仕組みが丁寧で、非常に整理された印象。とてもプレイしやすく、多彩な世界観をリッチに演出する絵本風ビジュアルなどにより満足感もある。何より、セレッサがかわいくて仕方ない。この子が、やがてあの妖艶な魔女になるだなんて想像できん。
by. Taijiro Yamanaka


不変の幽霊たちが織り成す暴力


今週は、『ghostpia シーズンワン』を遊んでいました。本作は、不死で不変の幽霊たちが住むほろびの街を舞台としたノベルゲームです。メインキャラクターの小夜子は、街の幽霊たちからニンジャと恐れられる少女。彼女には2人の信頼できる友達がいましたが、ある理由から疎遠になっているのでした。そんな中、幽霊の街に初めて新しい住人がやってきて、再び時間が動き始めます。朝になると意識を失う幽霊たち。街を支配する教会。広場の中心にある慰霊碑みたいなミサイル。雪に覆われた街の秘密。少女たちの織り成す騒動を軸に、謎めいた幽霊の街とさびしさと暴力が描かれていきます。小夜子も含め幽霊たちは死んでも死なないので倫理観が薄く、治安の悪い展開が多いことも特徴でしょうか。

本作はスマホ/ブラウザ向けに無料配信中の『ghostpia』がベースとなっており、既存4話に加えて新規の5話も収録。演出のパワーアップで、いい意味で酷いシーンがさらに楽しくなっていた気がします。また改めて遊んで感じたのは、緩急が巧みなことです。本作では幽霊たちの孤独や不安が描かれますが、幽霊ならではの物騒なアクションや倫理観の薄いシーンも存在。シーンごとの激しい温度差が、物語を一層引き立てているように思いました。ところで、シーズン2は内容を忘れないうちに出してほしいところです。
by. Keiichi Yokoyama


どっちつかず


『エグゾプライマル』のオープンベータテスト(3月20日に終了)を遊んでいました。本作はロール分けのある対戦アクションゲームです。プレイヤーたちが身にまとうパワードスーツ「エグゾスーツ」の種類によって、アサルト/タンク/サポートの3つのロールが存在。今回のオープンベータテストでは、メインモードとされる「ディノサバイバル」をプレイ可能でした。5対5の“対戦型PvEモード”です。

ディノサバイバルの前半戦は、敵NPCである恐竜とのPvEバトル。ひとまず格上プレイヤーに蹂躙される心配もなく、気楽に遊べます。一方後半では、敵プレイヤーを交えた戦闘が繰り広げられます。後半戦で有利になるためには、ロール分けシステムについて一定の理解も必要。にもかかわらずゲームシステムは、ロール分けのある対戦ゲームをよく知らないプレイヤーに対して不親切です。味方のロールをひと目で確認できずチームに足りないロールが分かりにくかったり、味方を蘇生可能なことでリスポーンのタイミングがズレて足並みを揃えにくかったり。

また前半戦でリードしていれば後半戦でアドバンテージを得られるようですが、筆者がプレイする限り前半戦の影響を実感できた試合はありませんでした。ロール分けのある対戦ゲームとして間口を広げる狙いが見える一方で、今回のテスト時点では“とりあえずPvEを遊ばせるだけ”でお茶を濁しているような印象を受けるゲームでした。
by. Hideaki Fujiwara


約18年越しの淡い期待、願ってた感じで叶う


今週は『バイオハザード RE:4』を遊んでいました。筆者はオリジナル版『バイオハザード 4』もプレイ済みであり、ビハインドカメラ方式を採用した同作のTPS的な操作には、当時「バイオがTPSに!」と大変な衝撃を受けました。ただし、オリジナル版の操作は一般的なTPSともまた違いました。カメラは自由に動かせるものの、自動で所定のアングルに戻る仕組み。照準は射撃のたびに構えモードに入って調整しなおす方式となっていました。

そうした操作性はオリジナル版の設計にしっかり盛り込まれており、操作方法として不満はありませんでした。しかし、当時すでにTPS含む多数シューターをマウス/キーボード操作で遊びまくっていた筆者は、敵の弱点を撃とうとするたび「マウスでやらせてくれ」と唸ることに。やがて、マウス操作対応を謳う『バイオハザード4 Ultimate HD Edition』が登場するも、やはり思った操作感とは違ったのでした。

そして今回の『バイオハザード RE:4』で、2005年のオリジナル版発売から約18年にわたる期待が昇華されることとなりました。近年のリメイクシリーズと同様、TPSらしい操作でガナードとの戦いを繰り広げられるわけです。これは嬉しい。照準のブレやレオンの動きにちょっと慣性がある点も、個人的にはかなり好み。ご無沙汰のボスたちとマウスエイムで闘うのも楽しみです。
by. Seiji Narita


ログイン戦争は回避


『ディアブロIV』のオープンベータを遊んでいました。先週実施された予約者向けベータを逃していたので、今週からプレイ。ちょっと触ってジャッジできるゲームではまったくないのですが、手触り感はすごくよろしい感じ。気ままにローグでプレイしましたが、ストーリーや世界観の陰鬱さであるとか、見下ろしからぐりんと切り替わるカットシーンであるとか、UIであるとか、触りだけでわかるところは良き良き。この手のハクスラはリリース時には日本語非対応&チュートリアル不親切みたいなところが定番なのですが、本作はちゃんと導入と説明もしっかりしていて、非常に遊びやすい(一部未翻訳部分は残っていましたが)。ハクスラが日本語で遊べるだけで嬉しい。これこれといった感触です。

オープンベータは製品版への引き継ぎはないものの、ひとつのキャラでレベル20に到達すれば「追従する狼」を獲得できるので、ここで区切り。鍵となるリプレイ性やバランス面はわからない状態ですが、ひとまずちゃんと遊べそうなものがでてきてとても安心。PC版はBattle.netのみリリースなので、Steam Deckで遊べると嬉しいなと思いつつ、そうなると生活が終わりそうなので、Steam Deckで遊ぶのが難しそうなのは若干安心もしています。6月のリリースが楽しみです。
by. Ayuo Kawase