ゲーム周辺機器メーカーRazer、Android家庭用ゲーム機「OUYA」買収を正式発表
ゲーム周辺機器メーカーRazerは、Android家庭用ゲーム機「OUYA」のソフトウェア関連アセットを買収したことを、自社ウェブサイトのプレスリリースにて正式に発表した。同時に、OUYA社CEOで生みの親でもあるJulie Uhrman氏は自身のツイッターで退社を表明し、OUYAの従業員を迎え入れるRazerの未来にエールを送っている。
.@juhrman OUYA was a once in a lifetime experience. Now, I’m off to find the next…stay tuned!
— Julie Uhrman (@juhrman) July 27, 2015
声明によると、Razerは「OUYA」のコンテンツカタログとオンライン販売プラットフォームを含めたソフトウェア関連アセットを、6月12日に買収したとのこと。技術チームを含めた「OUYA」開発関連の人材はRazerのソフトウェアチームに加わる。なお、買収の金銭的な条件は明かされていない。また、Razerには「OUYA」のハードウェアとその関連アセットを保持する意向はないとのこと。
しかし、オンラインストアは「Cortex for Android TV」として統合され、Android TVのコンテンツやAndroid向けゲームは今後“OUYA”名義で販売される。Razerは今年5月にAndroid向けタイトルをテレビでプレイできるAndroid TV搭載マイクロコンソール「Razer Forge TV」を発売しており、OUYAのアプリストアが有する専用タイトルを含めた1124以上のAndroidゲームを加えることで、AmazonのFireやNvidiaのShieldに対抗する狙いがうかがえる。
加えて、既存の「OUYA」ユーザーがForge TVへスムーズに移行できるよう、Razer製品の大幅割引やコンテンツの無料提供を計画しているとのこと。Razerは、「OUYA」ユーザーが所有するゲームやコントローラー、アカウントをそのまま使用可能にすることで、これまでの体験をさらに前進させることを目指すと説明している。
「OUYA」は2012年7月3日に初めて発表されたAndroidゲーム用コンソールで、その後クラウドファンディングサービスKickstarterを通して860万ドルの開発資金を集めたことで一躍脚光を浴びた。今年6月、負債を抱えたOUYAをRazerが1000万ドルで買収するとの噂がささやかれ、その直後に投資銀行Mesa Globalが承認したと報じられていた(参照: VentureBeat)。