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あるゲーム開発者、初制作タイトルに愛犬の“隠し追悼クエスト”を実装。発売目前の別れが訪れるも、「15年分の思い出」はゲームの中で生き続ける
6月22日に『Echowood』を発売予定のSansara氏。同氏はつい先日に長年連れ添った愛犬を亡くしたとのことだが、その愛犬を追悼する“隠しクエスト”をゲーム内に実装したのだという。

デベロッパーのSansaraDevことSansara氏は、農業シム『Echowood』を6月22日に発売予定だ。対応プラットフォームはPC(Steam)。Sansara氏は、初開発ゲームである本作に、15年添い遂げた犬への個人的な想いを込め、「隠しクエスト」を追加したのだという。
『Echowood』は、自然によって人類が滅ぼされた世界で農夫となり植物を育てていく、農業シミュレーションゲームだ。農夫は、ある日失踪した友のエルフを見つけるため、手掛かりとなる植物たちを育て、自然を浄化していく。収穫した作物などを調理することも可能であり、完成した料理は商人に売るほか、子豚にエサとしてあたえることなどもできる。ゆったりとしたオープンワールドで、冒険と農業の両方を体験しながら、自然の大切さやあたたかみにふれられる作品になっているようだ。

そんな本作の開発者であるSansara氏は日本時間の6月19日、Redditにて、数日前に愛犬のラブラドール・レトリーバーのMachoが亡くなったと投稿した。17歳であるSansara氏にとって、15歳で亡くなった愛犬のMachoは、人生のほとんどを一緒に過ごしてくれた存在だという。物心ついたときから同じ時を過ごしてきた彼らにとって、この別れは非常につらいものであっただろう。
本作の発売を前に、気持ちを切り替えることができなかったというSansara氏は、ゲーム内に愛犬Machoに捧げるささやかなクエストを制作したという。本作のさまざまな場所に、Machoを模した像が隠されており、すべての像を見つけると、Macho自身に出会えるとのこと。クエストの最後には、Sansara氏によるMachoへの想いがつづられた手紙を受け取ることができるようだ。ただし、あくまでもSansara氏の哀悼の意を込めたクエストであるとのことで、クエストを進めなくとも、メインストーリーの進行には影響がないとのこと。

Sansara氏の人生によりそってくれた愛犬Machoの存在は、本作における、静けさや穏やかさ、動物とのやりとりといった部分で少なからず息づいているのではないかと思われる。発売日がせまる中、大切な愛犬の存在を作品の中に残すことにしたSansara氏に敬意と哀悼の意を表したい。なおSansara氏はゲーム内のMachoのビジュアルをお披露目しており、Reddit上では在りし日のMachoと、『Echowood』内で愛らしく描かれたMachoが横並びになった画像も添付されている。『Echowood』で豊かな自然と農業を楽しみながら、Sansara氏とMachoの思い出をたどることができる隠しクエストもプレイしてみるのはどうだろうか。
ゲーム開発者が亡き家族や友人などへの追悼を、開発タイトル内に表現する文化はたびたび見られる。たとえば『Apex Legends』の「ストームポイント」では、開発者Eugine Kim氏がイースターエッグを仕込んだことを明かしていた。ストームポイントには、94歳で亡くなった祖母Kim Joung-Soon氏を悼み、壁面に彼女の名前をモチーフとした文字が刻まれている(関連記事)。また直近では、農業・経営シム『ファーム・トゥ・テーブル』にて、開発者Furkan Ceylan氏が幼馴染であり親友、そして従兄弟でもあるEmin氏を悼むため、クレジットに追悼文を追加するアップデートを配信し、話題となっていた(関連記事)。
ゲーム開発者にとって、ゲームの世界は本や映画のように、大切な人への想いや存在を半永久的に刻むことができる場所とも言えるのかもしれない。亡くなった大切な人たちとの時間は、ゲームの発案や開発過程において、かけがえのない支えになっていたであろう。亡くなった人や大切な存在を悼む心や、抱えきれない想いを作品に再現することは、開発者にとっても気持ちの整理ができる、あたたかい文化といえるのかもしれない。
『Echowood』はPC(Steam)で6月22日に発売予定だ。
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