Activisionから10月25日にリリースされた『Call of Duty: Black Ops 6』(以下、CoD: BO6)。Activisionの発表によれば、本作は『Call of Duty』シリーズ史上最大の初動記録を叩き出しているようだ。
本作は、FPS『Call of Duty』(以下、CoD)シリーズ内の「Black Ops」シリーズの最新作だ。開発は、Activision傘下のTreyarch Studioが中心となっている。本作の舞台は、冷戦が終結し、超大国としての米国が台頭する世界政治の転換と激動の時代、1990年代初期。そんな本作のキャンペーンモードでは多種多様な環境における、イチかバチかの強襲や、隠密行動が求められるスパイ活動など、刻一刻と変化するダイナミックなゲームプレイが楽しめる。
ゲームプレイにおいては、ダッシュやスライディング、ダイビングが全方向におこなえる「オムニムーブメント」が新たに実装。銃を構えたまま全速力で後退したり、横方向に走りながらスライディングしたりといった、ダイナミックな行動が可能に(関連記事)。またプレイヤーが他キャラクターを拘束し、「人の盾」とできる新システムなども登場。新たに進化した『CoD』を楽しめる。
本作は5月24日に発表された。米国の新聞USA Today紙に広告が掲載されたり、『CoD』公式Xアカウントにてさまざまな実写動画が公開されたりと、一風変わった広告展開が注目されていた(関連記事)。そして6月10日には発売日が10月25日であると明かされ、9月7日からは全プレイヤー向けのオープンベータテストが開幕。オープンベータテストの段階でも「総プレイヤー数」「総プレイ時間」「プレイヤーごとのプレイ時間」「プレイされた総マッチ数」で『CoD』史上歴代1位を記録したと報告されていた(関連記事)。
そうした本作の人気は、ローンチ後も引き続き健在な模様。『CoD』公式は10月31日、X上に画像を投稿。投稿によれば、リリースからの3日間の週末で、『CoD: BO6』は「総プレイヤー数」「合計プレイ時間」「総試合数」で歴代1位の記録を達成したとのこと。
実際にリリース以降プレイヤー人口は大幅に増加しているようだ。ちなみに『CoD』シリーズは現在、統合ランチャー「Call of Duty HQ」から起動する方式で提供されている。SteamDBによれば、『CoD: BO6』リリース以前に6万人から9万人ほどで推移していた統合ランチャーの同時接続プレイヤー数は、10月25日以降に急増。ピーク時では一時30万人を超える盛況を博しており、本作の人気度合いがうかがえる数字となっている。とはいえ先述の通りSteamDBの示す同時接続プレイヤー数は、あくまで統合ランチャーの数値であるため、『Call of Duty: Warzone』や『Call of Duty: Modern Warfare III』のプレイヤーも含まれていることには留意したい。
一方でSteamユーザーレビューとしては、クラッシュなどパフォーマンスでの問題やマルチプレイにおけるバランスなどが主に課題として指摘され、本稿執筆時点で約4200件中62%の好評率に留まる「賛否両論」となっている。しかしながら先述のオムニムーブメントなどによるスピーディーなゲームプレイは独自性があるとして好評。ラウンド制に戻ったゾンビモードも高い評価を獲得しており、シリーズ過去作からの「正統進化」として受け入れられているようだ。
なおActivision Blizzardがマイクロソフトの傘下入りしたことから、本作はサブスクリプションサービスXbox Game Pass(PC/コンソール/クラウド)の加入者向けにも発売日より提供されている。このこともシリーズ史上最大とされる初動の盛り上がりに繋がっているのだろう。
本作は現在プレシーズン中で、11月14日にはシーズン1が展開される予定。さっそくアップデートがおこなわれており、10月30日には新モード「インフェクテッド」が登場。11月1日には新マップとして「ニュークタウン(Nuketown)」が過去作マップのリメイクとして復活する。各種不具合なども順次調整されており、さらなるブラッシュアップも期待されるところだ。
『Call of Duty: Black Ops 6』は、PC(Steam/Battle.net/Microsoft Store)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに販売中。Xbox Game Pass(PC/コンソール/クラウド)向けにも提供されている。