ゲーム開発2Dアニメ制作ツール「Spine」バージョン4.2正式リリース。物理演算処理を搭載し、アニメーション制作が飛躍的に簡単に

 

Esoteric Softwareは4月16日、2Dアニメーション制作ソフトウェア「Spine」のバージョン4.2をリリースした。本バージョンにて、「Spine」で物理演算を用いたアニメーション作成が簡単にできるようになったほか、ソフトウェア自体を使いやすくするアップデートがおこなわれている。


「Spine」は、アニメーション制作ソフトウェアだ。画像をボーンに組み込み、ボーンを動かすことでアニメーションを作成することができるツールである。「Spine」はゲーム用の2Dアニメーションに特化しており、製品を購入することで、作成したアニメーションをゲームに組み込むために必要なランタイムを使用することができるようになっている。

「Spine」バージョン4.2では、10年以上前に「Spine」を最初にリリースした頃から長年にわたって取り組まれてきたという機能が追加されることになった。そのひとつとなる新機能が物理演算だ。このたび「Spine」に追加された物理演算機能により、現実世界の物理をシミュレートし、ボーンを自動的に動かすことができるようになり、アニメーション作成がより簡単になっている。具体的には、これまでは髪や服、そのほかの小物といったアイテムのモーションまで作り込む必要だったところが、物理演算によって自動的に動かすことができるようになっている。この物理演算は、ゲーム内でのキャラクターの動きに対しても反応するそうだ。


物理演算機能以外のアニメーション関連の新機能として、spine-unityランタイムでルートモーションを実行できるようになった。これにより、足を引きずって歩くゾンビのように、複雑なモーションを繰り返して歩くアニメーションがゲーム内に組み込みやすくなっている。


そのほか、PSDファイルを「Spine」に直接インポートすることができるようになったり、ドット絵向けの機能が実装されたりとさまざまな新機能が追加されている。Esoteric Software の公式ブログにて、前述した新機能の実際の画像を含めて詳細に紹介されているので、そちらも参照されたい。また、Esoteric SoftwareのTwitchチャンネルでは、実際に「Spine」を使って2Dアニメーションを制作する模様を紹介している。英語配信となるものの、「Spine」におけるアニメーション制作風景を見たいという人は、こちらもチェックするのもいいだろう。


Spine」は、Esoteric Softwareの公式サイトにて販売中。Professional版のほぼすべての機能が利用できるトライアル版も配信中だ。