「2024年の日本産ゲームは、2017年以来の当たり年」として、欧米メディアが注目。『鉄拳8』『龍が如く8』『リリンク』『P3R』など軒並み高評価&絶好調発進を受け

 

今年2024年に入ってから、すでにゲーム業界では大作がいくつも発売されている。そしてその中で、日本産ゲームの評価がどれも高いとして、欧米メディア/ユーザーが注目しているようだ。PC Gamerなど複数海外メディアが報じている。

2024年の1~3月期は日本生まれの大型タイトルが多く発売されている。そして、それらの多くが高い評価を受けている。個別に見ていこう。まず1月25日に発売された『鉄拳8』はSteamの同時接続プレイヤー数のピーク記録が前作を大きく上回る4万9677となっているほか、英語圏では特に調子がいいと伝えられている。レビュー集積サイトMetacriticのメタスコアは90(最高100)を記録しており、売上・ゲーム内容ともに好調なようだ。

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そして1月26日に発売された『龍が如く8』もまた好調。シリーズ最速のペースで全世界販売本数が100万本に到達したほか、Steam同時接続プレイヤー数のピークも前作/関連作を大幅に上回る4万6161を記録。本作もまたメタスコアは89と高いスコアを叩き出しており、シリーズ最高の数字となっている。


同じくセガグループであるアトラスから2月2日に発売された『ペルソナ3 リロード』もまた、Steamでは同時接続プレイヤー数のピークが歴代最高の4万5002を刻んでおり、『ペルソナ』シリーズ最高の勢いを記録している。こちらもメタスコアは88と高評価だ。

そして今もっとも勢いがあるのが、2月1日発売の『グランブルーファンタジー リリンク』。同作のSteam同時接続プレイヤー数のピーク記録はなんと10万を突破。11万4054と推移しており、大台を破る大ヒットとなっている。ローンチ時には起動に関する不具合があり、Steamレビューは「賛否両論」となっていたものの、それらは修正され評価も「非常に好評」に持ち直している。メタスコアは80と前述作品群より少し落ちるものの安定した評価で、ユーザースコアは8.8点と高い。


PC Gamerは、Steamの全世界売上トップ15のうち5タイトルが日本のゲームであるとして、以前にはないことであると称賛している。またこのほかXの欧米系のインフルエンサーもまた、ここ最近の日本産ゲームの躍進について称賛している。

これらの文脈とは別であるが、1月のヒット作としては『パルワールド』への言及も欠かせない。Steamだけで1200万本を売った“モンスター級”ゲームであるが、ゲームへの評価は著しく高く、Steamユーザーレビューの94%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得しているのは見逃してはならないだろう。

そして期待作が今後も続いていくことにも注目したい。2月29日には『ファイナルファンタジーVII リバース』が、3月8日には『ユニコーンオーバーロード』が、3月22日には『ドラゴンズ ドグマ2』が、また同日には『Rise of the Ronin』が発売される。どれも日本生まれの力の入った大作ゲームだ。年度末ということで発売が集中していることが推察されるが、その先陣を切ったゲームが極めて高い評価や数字を叩き出しているのは幸先が良い。


またSteamの市場が大きくなっていることで、日本生まれの大作がSteamで同時発売され、かつある程度最適化された状態でリリースされていることで、評価が高くなり、世界的な盛り上がりが可視化できるようになったことも大きそうだ。PC Gamerは2017年に『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』や『ニーア オートマタ』がヒットしたことを踏まえ、同年以来日本のゲームは良い時期を過ごしているとしつつ、2024年は素晴らしい年になると締めている。