わくわくゲームズおよびサークル月刊湿地帯は10月20日、『いるかにうろこがないわけ』のSteamストアページを公開した。価格は無料。2週間後となる11月3日頃のリリースが予定されている。
『いるかにうろこがないわけ』は、短いステージを攻略して、いるかにうろこがないわけを解き明かす、ミニマム2DSTGである。本作の舞台は、うろこを持ったいるかたちが、地上を支配していた世界だ。
かつて、いるかたちはくろがねの武器と、金剛のようなうろこで武装していた。統率された重装歩兵たるいるかたちは、海底にメガロポリスを築き上げ、陸上にも進出。いるかと相対した人魚や火の扱いを覚えたばかりの人間は、彼らなりの敬意として大半が殺されたという。また少数の人間は、いるかたちのどれいとして生かされたそうだ。しかし遠い祖先であるひとりの女の仕業により、金剛のようなうろこをもったいるかたちが、つるつるの肌をあらわにするようになったのだとか。現在、いるかにうろこがないことは広く知られているが、そのわけを知る人は多くない。本作では、いるかがうろこを持たなくなった顛末が描かれるようだ。
“いるかにうろこがないわけ”は、ミニマムな2DSTGと共に明かされていく。本作でプレイヤーは、黄色い魚のようなキャラクターを操作し、青い敵とたたかうようだ。動画を見る限り、敵の攻撃を避けつつ、画面内の敵を殲滅。テンポの速いミニマルなシューティングが展開される。また全64のステージを攻略する過程にて、画面下でいるかにまつわるストーリーが描かれるようだ。要素としては、本作には敵20種類/ショット15種類/スキル15種類/いるか12種類が登場する。ステージの攻略後には、おまけでイノーチが付属するスキル/ショットなどの選択パートも存在。キャラクターの性能をカスタマイズしながら、いるかにうろこがないわけを解き明かしていくのだろう。
本作を手がけている月刊湿地帯は、国内の開発者おいし水氏によるゲーム制作サークルである。過去作としては、2023年1月にフリーゲームとして『ファミレスを享受せよ』を公開。雑談などが追加された同作のSteam版では、Steamのユーザーレビュー130件中98%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得している。また新作としては、『METRO PENGUIN EUTOPIA』が開発中となっている。
サークル月刊湿地帯の公式サイト内によると、本作は『METRO PENGUIN EUTOPIA』と並行して作成されたようだ。月刊湿地帯としてそろそろ新しいコンテンツを出したいことや、Unityでの完成経験を積むこと、フォント「マルモニカ」を使いたいといった理由から開発。『Spelunky』『Nuclear Throne』『Downwell』といったゲームのもつ、判断を誤ると一瞬で終わるシビアさや習熟する楽しさが、おいし水氏なりのやり方で再現されているようだ。また、責任を発生させたくないといった理由から、本作は無料で公開になるという。
『いるかにうろこがないわけ』は、PC(Steam)向けに無料公開予定。11月3日頃のリリースが予定されている。