永遠のファミレスに迷い込むゲーム『ファミレスを享受せよ』Nintendo Switch版いきなり配信開始。奇妙なドリンクバーや間違い探しもある、ファミレスでの永い時間

わくわくゲームズは11月15日、『ファミレスを享受せよ』Nintendo Switch版を配信開始した。価格は税込1500円となっている。

わくわくゲームズは11月15日、『ファミレスを享受せよ』Nintendo Switch版を配信開始した。価格は税込1500円となっている。本作Nintendo Switch版については、8月の延期以降は今秋発売予定とされてきた。今回任天堂による情報番組「Indie World 2023.11.15」での発表により、本日11月15日より配信開始されている。


『ファミレスを享受せよ』は、奇妙なファミレスへ迷い込んだモノたちが永い時間を過ごす、少し不思議な短編アドベンチャーゲームである。本作の舞台は、永遠のファミリーレストラン「ムーンパレス」。主人公は、ある夜に近所のファミレス「ムーンパレス」を訪れた人物だ。主人公は、店員の接客を受けて席に着き、ソフトクリームとドリンクバーを注文する。しかし、いつまで待っても頼んだソフトクリームはやってこない。主人公はいつの間にか、近所のファミレスとよく似た、永遠のファミレス「ムーンパレス」へと迷い込んでいたのだった。

ムーンパレスは、一見普通のファミレスのようであるが、出入り口が存在していないようだ。エントランスはそもそも開く構造になっておらず、先客も出口は見つからなかったと語る。主人公は、永遠のファミレスへ囚われてしまったわけだ。一方、ムーンパレスには老いや死は存在せず、永い時間だけが流れている。本作で主人公は、脱出手段を探りながら、ムーンパレスでの永い時間を過ごしていく。

 


ゲームプレイとしては、基本的にはポイント&クリック型に近い仕組みとなっている。画面内の気になる箇所をクリックすると、調査が可能。へんてこなドリンクバーや謎のポスターなど、奇妙なファミレスを調べられるのだ。

また先客たちとは、話題を選んで会話ができる。最初の段階では話せる内容は限られているが、主人公は調査や会話を進める中ていくと新たな「話題」を入手。新たな話題を選ぶことで、新たな会話が繰り広げられる。ファミレスの先客としては、奥の部屋に引きこもっているツェネズ、フォースプーン王国の王だという人物や、ムーンパレスにやってきたばかりのセロニカなどが登場。主人公と同じくファミレスに囚われた、風変わりな先客たちとの時間が描かれる。またムーンパレスには、調査可能なドリンクバーや、難解な間違い探しなども存在。永遠のファミレスには、心地よい時間が流れている。


本作を手がけている月刊湿地帯は、国内の開発者おいし水氏によるゲーム制作サークルだ。本作『ファミレスを享受せよ』は、2023年1月にフリーゲームとして公開。雑談やギャラリーなどを追加したSteam版が、2023年8月に配信開始されている。なおSteamのユーザーレビューでは、記事執筆時点で137件中98%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得している。

本Nintendo Switch版は、Steam版同様雑談などが追加されたバージョンとなる。Nintendo Switch版ではゲーム本編の配信にあわせてアップデートが配信予定。ピアノソロ版BGMの追加と、テキスト表示方法が追加されるという。アップデートパッチの内容は、Steam版にも追加予定。アップデートの配信時期は、Steamでのピアノサウンドトラックの配信と同時公開が予定されているそうだ。

なお開発者のおいし水氏は、SteamにてローグライトSTG『いるかにうろこがないわけ』を11月に無料公開。ペンギンを駆除するローグライト『METRO PENGUIN EUTOPIA』も制作中となっている。

『ファミレスを享受せよ』Nintendo Switchは、税込1500円で配信中だ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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