『Slay the Spire』開発元による新作デッキ構築ダンスバトル『Dancing Duelists』無料配信開始。UnityからGodotへ移行後初のミニ作品

 

デベロッパーMega Crit Gamesは10月16日、『Dancing Duelists』を公開した。対応プラットフォームはPC(itch.io)で、無料で配信中。

『Dancing Duelists』は、ダンスバトルをテーマにしたデッキ構築オートバトルゲームだ。本作の舞台となるのは、ミラーボールの輝くダンスホール。プレイヤーはダンサーとなって、ダンスバトルによる決闘を繰り広げていくこととなる。ゲーム内BGMとして流れる軽快なダンスミュージックと、リズムにあわせて体を揺らす個性的なキャラクター達が特徴的な作品だ。ゲーム内に登場するキャラクターやカードについても、それぞれダンスパーティや音楽に関連した行動/アイテムとなっている。


本作のゲームプレイは、主にオートバトルで進行していく。プレイヤーはゲーム開始時に、全11人の中から好きなダンサーを選択してダンスバトルに挑戦していく。それぞれのダンサーには、それぞれ固有のデッキが用意されている。バトルは自動で進行するターン制となっており、ダンサーはそれぞれのデッキからカードを交互に繰り出していく。本作では、一般的なデッキ構築ゲームのような「手札」という概念は存在しない。このため、バトル中は常にそのターンに引いたカードを即座にプレイしていくこととなる。バトルの勝敗は、相手のHPを0にする、もしくは自身のHPを50に到達させることで決着する。いずれの条件も満たさずに20ターンが経過した場合、その時より多くのHPを持っていたダンサーの勝利となる。

バトルの肝となるデッキには、ダンサー(デッキ)ごとの戦闘スタイルを象徴した専用カードが含まれている。たとえばコンボ攻撃を得意とするダンサーでは、専用カードが追加行動を付与する効果をもっており、1ターンの内に複数枚のカードがプレイ可能。また、早期決着を狙うダンサーでは、使用後にカードを破棄するといったマイナス効果と引き換えに、大ダメージを与える専用カードをもつなど、ダンサーごとに違ったコンセプトが楽しめる。プレイヤーはバトルを終えるたびに、新たにデッキへ加えるカード2枚と、パッシブ効果を付与するアクセサリーを選択していく。この時の選択次第で、その後のバトル展開も違ってくるだろう。


本作を手がけるのは、インディーデベロッパーMega Crit Games。Steamなどで絶大な人気と高評価を博したデッキ構築カードゲーム『Slay the Spire』を開発したゲームスタジオだ。同スタジオは9月14日、ゲームエンジンUnityが発表した新料金システムに対し、信頼を失ったとする声明をXアカウントにて投稿し、今後はUnity以外のゲームエンジンにて開発を進める意向を明かしていた(関連記事)。こうした経緯を経て、本作は同スタジオがゲームエンジンをGodotへ移行後、初めて開発した作品だという。

開発期間はおよそ3週間で、itch.ioにて開催された、初めて利用するエンジンによる制作をテーマとしたGame Jam(短期間でのゲーム制作イベント)である「Jump Ship Jam」参加作品の一つとして開発・公開されている。本作についてはitch.ioの機能の一つでもある“Name your own price(任意の金額を投げ銭する)”が無効となっており、代わりにゲームエンジンGodotへの寄付を呼びかけるメッセージが添えられている。

『Dancing Duelists』は、PC(itch.io)向けに現在無料で配信中だ。