Steamにて「日本語ユーザー」割合が過去最高レベルに。ドイツ語とフランス語を上回る

 

Valveは月次恒例の「Steamハードウェア&ソフトウェア 調査」の2023年6月版を公開。その中で日本語がブラジルポルトガル語に次ぐ6位であるとして、Redditなどで注目を集めている。

Steamハードウェア&ソフトウェア 調査」は、Valveが毎月公開している調査だ。Steamクライアントを利用するユーザーの中から、調査を承諾したユーザーからデータを収集。OSのバージョンや使っているグラフィックボードなど、さまざまな環境情報が調査され、その統計が毎月公開されているわけだ。

2023年6月のデータにおいても、多彩なデータが開示。その中で言語情報を見てみると、日本語の使用率が2.82%と大きく上昇していることがわかる。前月比0.71%増であり、言語使用率としてはドイツ語とフランス語を上回っている。


日本語ユーザーの割合は、ここ数年で上昇傾向にある。たとえば、2022年3月の日本語ユーザーは2.34%で過去最高だと弊誌で報じた(関連記事)。その後は2%前後を行き来していた。特にドイツ語とフランス語は、日本語が上回れそうで上回れない二大言語だった。こうした推移はWayback Machineにてログを見ることで確認できるだろう。そうした中で、6月に入り日本語利用ユーザーがぐぐっと上昇したわけだ。

6月に入りぐぐっと数字が伸びた原因は不明。そもそもとして、「Steamハードウェア&ソフトウェア 調査」のデータは、日本語ユーザーだけでなく、他言語のユーザーの動向に大きく左右される。たとえば2023年3月のデータ。この月は簡体字ユーザーが25%増えたことで、日本語ユーザーが1.13%まで下がっている。他言語ユーザーもごそっと下がっておりこれは簡体字の動きが数字の見え方に大きな影響をもたらした例といえる。

2023年3月のデータ


とはいえ、6月は他言語に大きな動きはない。サイバーコネクトツーの松山洋氏は先日、学生のSteamの利用率が高いことも報告している。日本でもPC向けゲームの盛り上がりが見られており、順当に日本語ユーザーが増えていると考えられるかもしれない。


日本語ユーザーが増えれば、ゲームの日本語対応の優先度も上がる。PCゲーマーとしても、このまま日本語利用ユーザーが増えることを願いたいところだ。また別の切り口としては、開発者は「ウィッシュリストに入っているユーザーの言語利用率」を見て対応言語を決めるパターンもある。気になるゲームが日本語対応してほしい場合は、ウィッシュリストにいれることもお忘れなく。




※ The English version of this article is available here