『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』、任天堂が“リーク者”の情報開示を請求したとの報道。鉄槌下る時迫る

 

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の公式アートブックの画像がリークされ、任天堂が対応をおこなっているという。米任天堂(Nintendo of America)は先日、リーク者のひとりの個人情報開示を求めるDMCA(デジタルミレニアム著作権法)召喚状を米裁判所に提出。リーク者が活動していたプラットフォームであるDiscordに対して、リーク者の個人情報の開示を求めたとのこと。TorrentFreakが伝えている。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は『ゼルダの伝説』シリーズ最新作だ。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編にあたる。本作『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の舞台は、大地と大空が広がった世界。スクラビルドやウルトラハンドといった新たな力を手にしたリンクがハイラルの異変に立ち向かう(関連記事)。


現地時間2月19日、本作の公式アートブックが海外掲示板Reddit上でリークされた。公式アートブックは本作の「Collector’s Edition」の特典のひとつ。海外メディアEurogamerなどが、アートブックがリークされたことを報じており、アートブックの全200ページ以上のスキャンデータが閲覧できる状態にあったとされている。

そしてTorrentFreakによると、Discordのあるコミュニティにおいても同様のアートブック流出がおこなわれていたとのこと。任天堂は現地時間2月21日、Discord上におけるアートブックのリーク者の個人情報開示を求めるDMCA通知を、Discord運営に向けて送信したという。上述のRedditにおけるリーク者と同一か不明なものの、同誌の調べでは同一人物である可能性が濃厚だそうだ。通知は“Tears of the Kingdom Official Discord Server”なるDiscordサーバーを対象としており、サーバー内ではURLやメンバー間のダイレクトメッセージでアートブックのリーク画像が共有されていたとのこと。なお同Discordサーバーは“Official”とうたわれているものの、むろん公認のサーバーではなかったという。


さらに任天堂は現地時間4月4日、DMCA召喚状をカリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所に提出したという。DMCA召喚状(DMCA Subpoena)は、DMCAに基づいて、著作権侵害者の個人情報などの開示を求める手続き。今回の場合でいう著作権侵害者とは、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の公式アートブックのリーク者のことだ。任天堂がDiscordに対して、リーク者の名前、住所、電話番号、メールアドレスといった情報の開示を求めている。なおTorrentFreakによれば、情報開示が求められているリーク者は当該Discordサーバーの運営者であったとされている。

話題作や人気タイトルにおいて、リークは開発元を悩ませる問題のひとつ。『原神』においては、新シーズン情報のリーク者たちに対して、DMCA召喚状の提出を含め厳粛な対応がなされてきた(関連記事)。今回の『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』のアートブックのリークについて、今後任天堂側がどのような措置をとるかは同社のみ知るところだ。過去には、任天堂の機密情報をハッキングによって盗んだリーク者に懲役3年の判決が下ったこともある(関連記事)。今回のリーク者に対しても厳然たる態度で臨んでいくことだろう。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』はNintendo Switch向けに、5月12日に発売予定だ。