携帯型ゲーミングデバイス「Steam Deck」海外向けに2月末までの出荷へ。日本では商標登録審査待ちか

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Valveは本日1月14日、携帯型ゲーミングデバイス「Steam Deck」について、一部の地域への出荷を2月末までに開始すると改めて発表した。対象地域は、先行して予約を受け付けていたアメリカ、カナダ、EU、イギリス。その他の地域での販売については、順次公式サイトにて発表されるようだ。本稿執筆時点では、日本での予約は受け付けていないが、国際登録として商標を出願済み。特許情報プラットフォームJ-PlatPatによると、現在、Steam Deckの商標登録は審査待ちの状態だ。


Steam Deckは、PCゲームストアSteamを運営するValveが開発する携帯型ゲーミングデバイス。中央にある7インチのディスプレイを挟んで、左右に各種スティック、ボタン、トラックパッドなどが配置されている。Valveが独自開発したLinuxベースのOS「SteamOS」を標準搭載しており、Steamライブラリに所有するPCゲームを携帯機で楽しむことができるデバイスだ。

当初は先行販売地域に向けては2021年末の出荷を予定していたが、原材料の不足などにより、発売時期を2022年2月に延期(関連記事)。今回の発表で、無事に2月中の出荷の見通しが立ったことがわかった。

なお、本デバイスはPCであるため、一般的なゲーム機よりもカスタマイズ性が高い。使い方によっては、Steam以外のゲームをプレイしたり、追加でWindowsなどのOSをインストールしたりすることも可能なようだ。詳しくは、公式サイトのFAQなどを確認してほしい。


Steam Deckには、LinuxベースのSteamOSが搭載されており、Protonという互換レイヤーによってWindows向けのゲームをプレイできる仕組みだ。Steam上の多くのゲームがプレイできるが、一部のゲームは動作しない場合がある。ゲームごとのSteam Deckへの互換性の有無をわかりやすく表示するため、「Steam Deck Verifiedプログラム」が進行中だ(関連記事)。Steam上のすべてのゲームが対象となっており、互換性の程度によって「確認済み」「プレイ可能」「非対応」「未確認」4つのカテゴリ分けがおこなわれている。

互換性レベルによるカテゴリ分けは、Steam DeckからSteamストアにアクセスしたり、ライブラリを表示したりする際に活用される。ストアでは、快適にプレイ可能な「確認済み」カテゴリのゲームのみ表示されるタブが最初に表示されるようになっていたり、ライブラリ上では、ゲームごとに互換性レベルに応じた4種類のバッジが表示されたりするのだ。また、Steam Deck Verifiedプログラムは継続的におこなわれるため、ゲーム自体やSteam Deckのソフトウェアのアップデートによって再レビューがおこなわれるという。


Steam Deckにはストレージ容量の異なる3つのモデルがあり、64GB、256GB、512GBの中から選択可能。ストレージは、microSDカード(SD、SDXC、SDHCに対応)によってストレージを拡張することも可能だ。

サイズは298mm x 117mm x 49mmで、Nintendo Switch(有機ELモデル/Joy-Conあり)よりも少し大きい。重量は約669gで、Nintendo Switch(有機ELモデル/Joy-Conあり)の約420gより重く、12.9インチのiPad Pro(現行のWi-Fiモデル)約682gよりわずかに軽い。

ディスプレイは7インチのタッチ対応スクリーンで、解像度は1280 x 800px。リフレッシュレートは60Hzで、エントリー〜ミドルモデルのスマートフォンや多くのテレビと同程度だ。Valveは、Steam Deckですべてのゲームが800p/30Hz以上で遊べることを目指しているという(関連記事)。また、512GBモデルのみ、ディスプレイにプレミアム防眩エッチング加工が施される。


携帯型ゲーミングデバイス「Steam Deck」は、アメリカ、カナダ、EU、イギリス向けに、2022年2月中より出荷開始予定。その他地域での販売・予約開始時期については、公式サイトでの発表が待たれる。

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