Valveの携帯型PCゲーム機「Steam Deck」は、ネイティブ解像度での30fpsをターゲットにして開発、Valve開発者がコメント

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Valveが今年12月に欧米にて発売する携帯型PCゲーム機「Steam Deck」。ユーザーが保有するSteamライブラリのゲームを楽しめるとあって大きな期待を集めているが、実際にどの程度快適にプレイできるのかは、現時点では具体的な情報はない。そんななか、Valveは30fpsをひとつの指標にしていることが明らかになった。
 

 
海外メディアIGNのインタビューに答えたValveの開発者らは、Steam Deckにおいては、Steam上のすべてのゲームをプレイできるようにしたいとコメント。プロトタイプ段階では思うようなパフォーマンスが出ないこともあったそうだが、現時点では、テストした今年リリースされた作品のすべてにおいて問題なく動作しており、非常に良い感触をもっているという。

ValveのPierre-Loup Griffais氏は、ほかのプラットフォームにて高解像度・高フレームレートで楽しまれているゲームは、Steam Deckでは800p/30Hzにスケールダウンされスムーズに動作するとした。高解像度・高フレームレートを実現する作品といっても幅広く存在するが、意図するところは、Steam Deckではリッチなビジュアルをもつゲームも楽しめるということのようだ。

また同氏は、業界では解像度の高さよりも安定したフレームレートが好まれる傾向があるともコメント。そして上述の800p/30Hzという数字について、Valveとしてターゲットにしていると述べている。800pとは、すなわちSteam Deckのネイティブ解像度(1280x800px)のこと。いわゆるAAAタイトルと呼ばれるリッチな表現のゲームであっても、少なくとも30fpsをキープできるパフォーマンスを目指しているようだ。もちろん、タイトルやグラフィック設定によっては、さらに高いフレームレートを引き出すことも可能だろう。
 

 
Steam Deckでは、AMDのZen 2 CPUおよびRDNA 2 GPUを搭載するカスタムAPUを採用。またRAMはLPDDR5(16GB)であり、最新世代のパーツで心臓部が構成される。仕様上の数字の単純な比較では、PS4/Xbox Oneと同等のパワーをもつとされており、AAAタイトルを動作させることは十分に可能だろう。GPD WIN 3など、他社の同種製品でのパフォーマンスからしても、30fpsというターゲットは現実的である。

一方気がかりとなるのは、Steam DeckはArch LinuxベースのSteamOSを搭載しており、Windows向けゲームはProtonと呼ばれる互換レイヤーを使って動作させる仕組みになっていることだ。現時点において、Protonはカーネルレベルで動作するアンチチート技術をサポートしておらず、たとえば『Apex Legends』や『PUBG』『レインボーシックス シージ』『Dead by Daylight』などの人気作が動作しないという。また動作したとしても、互換性の高さはタイトルによりまちまちという状況のようだ(ProtonDB)。
 

 
ただValveは、BattlEyeとEasy Anti-Cheatと提携し、Steam Deckの発売までに、それらのアンチチート技術のProtonへのサポートを得られるように取り組んでいる。互換性についても、継続的に改善させているところだそうだ。

Steamで販売されているタイトルのうち、SteamOS/Linuxをサポートしているのは全体の15%ほどとのこと。Steam DeckにはWindowsをインストールすることも可能とされているが、ドライバの対応など不明な点がまだ多いなかにおいては、Protonの互換性を改善できるかどうかが、Steam Deckの成功のカギとなるかもしれない。

また、UbisoftのCEO Yves Guillemot氏は、Steam Deckの普及が進むようであれば、同社タイトルを(SteamOSに)対応させる考えを示している(IGN)。このように、Steam Deckのローンチ前後には、メーカー側からの歩み寄りを得られる可能性もありあそうだ。Valveは、メーカー向けの開発キットの制作も進めている。
 

(Steam DeckのUIは、将来的にSteamのBig Pictureモードにも採用予定

 
Steam Deckは、アメリカ・カナダ・イギリスおよびEU向けに2021年12月発売予定。そのほかの地域には2022年に発売される予定だ。ただ、すでに予約受付が開始している欧米においても、申し込み時期や製品モデルによっては出荷が2022年にずれ込むことが報告されており、他地域での発売は2022年のさらに遅い時期になる可能性がある。

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