『Marvel’s Avengers』最新パッチでピン刺し機能追加、仲間との連携やAIキャラへの指示が出しやすく。人口減に歯止めかけられるか

 

Crystal Dynamicsは11月20日、『Marvel’s Avengers』最新アップデートV1.3.6のパッチノートを公開した。新たに追加される機能や、各不具合への対応が記載されている。
 

 
もっとも大きな変更点がピン刺し機能の追加だろう。プレイヤーは任意の敵チェスト・破壊可能アイテムなどインタラクト可能なエリアや物体にピンを刺すことができる。ピンを刺すことでAIキャラクターに指示を出すことが可能だ。本作には、操作キャラクターによって破壊できる扉やハッキング可能なドアがある。自分の操作キャラが解除できない通路があっても、仲間のAIキャラに壊してもらったり、ハックしてもらったりすることで通行できるようになるのだ。まだAIキャラクターに指示できる内容は限られているが、今後、ピン刺しによって可能となる機能はさらに追加される予定だという。

またキャンペーンモードにおける不具合も解消された。目立つものとしてはブラックスクリーンエラーが挙げられるだろう。「タイマーがゼロに達したときにミッションを拒否する」「プレイヤーがキャンペーンの進行レベルが異なるときにミッションを開始しようとする」など、さまざまなケースで画面が真っ黒になり進行不可能となるバグがプレイヤーを苦しめていた。

ほか、特定の画面でヒーローを切り替えようとするとロード時間が無限に続くことがあるバグについても修正済みとのこと。いずれのケースも頻度としてはまれな例だったとはいえ、今回のパッチにより多くの不具合の症状が改善されているようだ。
 

 
同作の販売元であるスクウェア・エニックスは、今会計年度の第2四半期にHDゲーム部門で50億円以上の営業損失を計上(スクウェア・エニックス 2021年3月期 第2四半期決算説明資料)。同期に発売された『Marvel’s Avengers』の売上低迷が要因のひとつと考えられている。またプレイヤー数の減少傾向も見られる。Steamにおけるプレイヤー数を見てみると、ピーク時には2万8000人以上の同時接続プレイヤー数を誇ったものの、9月の平均同時接続プレイヤー数は7400人、10月が1400人、そしてここ1か月では800人程度と目に見えて人口減が表れている。

リリースから時間が経つにつれユーザー数が減るのはある程度決まった傾向であるとはいえ、ライブサービス型として配信される本作としては非常に苦しい状況にあるといえる。丁寧なアップデートを続け、ユーザーの流出に歯止めをかけられるか、厳しい戦いが続くことになりそうだ。なお先日公開された最新映像によると、次回アップデートは12月8日を予定。新たなヒーローとしてケイト・ビショップの追加が予告されている。