プレイステーション 5の公式分解映像公開。ストレージの拡張性や、静音性・冷却性の秘密が明らかに

 

ソニー・インタラクティブエンタテインメントは10月7日、PlayStation 5(プレイステーション 5)本体の分解映像を公開した。SIEのハードウェアエンジニアリング&オペレーション統括責任者である鳳 康宏氏による解説がおこなわれている。
【UPDATE 2020/10/7 22:35】
鳳氏の名前を訂正

なお、火災や感電、けがの原因となるため、ユーザーによる分解や改造はしないよう注意喚起されている。分解・改造の痕跡がある場合は、修理や交換を断る場合があるとのことだ。

鳳氏によると、PS5の構想に着手したのは2015年のことで、それから約5年の時間をかけて設計・開発に取り組んできたそうだ。PS5のハードウェアを開発する上では、考え抜かれた“美しい設計”を大事にしていたという。筐体内部が美しく整って見えるということは、部品点数も含めて設計に無駄がなく、結果として不良が少なく、高品質で完成度の高い製品を意味するためとのこと。

今回公開された映像では、PS5本体のデザインや端子類の紹介をおこなったのち、パーツをひとつひとつ外しながら分解している。吸気は本体前面から、排気は背面からおこなうとのこと。本体スタンドとなる丸いパーツは、縦置き時と横置き時で兼用となっており、コインネジで簡単に取り外し付け替えられるそうだ。


特徴的な筐体外装の白いパネルは、手でずらすだけで取り外しが可能。冷却用の巨大ファンが露わになるほか、ダストキャッチャーも存在。掃除機を使って、ここから本体内部の埃を吸い出すことができるという。さらに、PCI-e 4.0 M.2 SSD用のインターフェースが用意されていることが明らかに。将来的なストレージの拡張に対応するためのものだそうだ。

そして本体内部をさらに分解。長期に安定した高い冷却性能を実現するため、SoCの熱伝導材には液体金属を採用している。ベイパーチャンバーと同等の性能を実現したという、巨大なヒートシンクも披露された。PS5では、まったく新しい次世代のゲーム体験を提供すべく、性能面の大きな飛躍が不可欠だったが、そのためには静音性や冷却性などあらゆる面において、これまで以上にバランスに気を配る必要があったそうだ。

PS5は、11月12日発売予定だ。