スケボーゲーム『トニー・ホーク プロ・スケーター 1+2』発売&紹介。人気あるシリーズ初期2作を、丁寧かつ美しくフルリメイク


Activisionは9月4日、スケボーゲーム『Tony Hawk’s Pro Skater 1 + 2(トニー・ホーク プロ・スケーター 1+2)』を発売した。対応プラットフォームはPlayStation 4/Xbox One/PCで、価格はPS4版が5390円、Xbox One版が5400円、PC版が4900円。これら通常版のほかにも、追加コスチュームなどを含むバージョンも販売されている。

『トニー・ホーク プロ・スケーター 1+2』は、1999年に発売された『Tony Hawk’s Pro Skater』と、その翌年発売の『Tony Hawk’s Pro Skater 2』のコンテンツをセットにし、Unreal Engine 4を用いてフルリメイクした作品だ。伝説的プロスケーターのTony Hawk氏が携わる人気スケボーゲームシリーズの原点を、最新のグラフィックと現代的なゲームシステムにて楽しめる。

ゲームモードにはスケートツアー・マルチプレイヤー・パーク作成があり、このほかにチュートリアルなども用意されている。まずスケートツアーは、本作のメインとなるモードだ。『Tony Hawk’s Pro Skater』から収録する9ステージと、『Tony Hawk’s Pro Skater 2』の8ステージにて指定の目標に挑戦する。一部のステージは、これまでのシリーズ作の中でリメイクされたこともあったが、本作ではさらに美しく再構築。それでいてレイアウトは基本的にそのままであるため、オリジナル版を知る方は懐かしく感じることだろう。


スケートツアーのステージは大きく2種類に分けられ、ひとつは複数の目標をこなしていくものとなる。たとえば指定のハイスコアやハイコンボスコアを獲得したり、特定の場所で特定のトリック(技)を決めたり、あるいはステージ内に配置されたS・K・A・T・Eの各文字や指定のアイテムを集めたりなど。これを2分間のセッションの中で挑戦する。1度のセッションですべてクリアする必要はないが、たとえば収集系の目標は時間切れになるとリセットされやり直しだ。ひとつひとつ着実にクリアすることを目指すと良いだろう。

もうひとつのステージは、大会に出場するというもので、こちらは2分間のセッションの中で、とにかくハイスコアを目指して滑ることとなる。セッション終了時のスコアに応じて審査員が点数を付け、これを3回繰り返す。そして、より高得点だった2本が最終スコアとなり、上位3人の中に入れればクリアだ。そしてこれらのクリア数に応じて、さらなるステージが順にアンロックされていく。


本作では、ボタンと方向キーの組み合わせでトリックを出すことができる。操作はシンプルながら、グラブ・フリップトリックやマニュアル、グラインド、リップトリックなど種類は豊富。さらに、トリックを決めてゲージを溜めると、基礎点の高いスペシャルトリックを出すことも可能だ。スペシャルトリックはキャラクター固有のもののほか、カスタマイズにて任意のトリックを割り当てることもできる。

ステージ内にはエアトリックに使えるハーフパイプやランプ、あるいはグラインドできるレールやレッジなど、さまざまなオブジェクトが配置されている。各トリックには基礎点があり、トリックを繋げてコンボとすれば倍率が加算。同じコンボの中で同じトリックを繰り返すと基礎点が減っていくため、異なるトリックを数多くコンボで繋げていくことで、より高いスコアを狙える仕組みだ。ただし、着地に失敗したりバランスを崩して転倒するとスコアが計上されないため、欲張りすぎは禁物である。

*現実離れしたスケーティングを楽しめることも、このシリーズの魅力。

マルチプレイヤーモードは最大8人でプレイ可能。ステージとゲームルール、制限時間を設定して楽しめる。ハイスコアや最大コンボ数、あるいは指定のスコアへの一番乗りを競ったり、より多くのオブジェクトにグラフィティを描いたりなど、複数のゲームルールが用意されている。フリースケートにて、仲間と一緒に自由に滑ることも可能だ。

そしてパーク作成は、文字どおりオリジナルのスケートパークを作成できるモード。パイプやレールなどトリックを決めるために使えるもののほか、ドラム缶や木箱、看板など装飾となるオブジェクトも多数用意されており、それらを自由に設置していこう。一部のオブジェクトは形状を変化させることもできる。そして作成したスケートパークはオンラインにて共有可能。評価の高いほかのプレイヤーのパークをプレイして、デザインの参考にしてみるのも良いだろう。


プレイヤーキャラクターとなるスケーターには、Tony Hawk氏をはじめとするオリジナル版に登場したプロスケーターのほか、日本の西村碧莉氏など新規のプロスケーターも含め総勢21名を収録。さらに、オリジナルキャラクターを作成することもできる。

先述したスケートツアーモードの各ステージには、ゲームタイトルのロゴを模したステータスポイントと呼ばれるアイテムが隠されており、これを獲得するとスケーターの各種ステータスを強化可能だ。エアーの滞空時間やオーリー(ジャンプ)の高さ、スピンやフリップの速さ、グラインドやマニュアル時のバランスの安定性などの項目がある。プロスケーターはそれぞれの個性に応じた基本ステータスを持っており、ポイントを消費することで長所をさらに伸ばしたり、短所を補うことができる。

またスケート店では、スケボーデッキや服装、タトゥーなどのカスタマイズアイテムが販売。お金は、スケートツアーなどでのセッションの成績に応じて得られるほか、チャレンジを達成することでも入手できる。チャレンジの内容は、たとえば指定のスコアのコンボを決めたり、大会で1位を獲得したり、マルチプレイを指定回数プレイしたりなどさまざま。また、こうしたチャレンジやセッションクリアによって経験値が得られ、レベルアップすると新たなカスタマイズアイテムなどがアンロックされていく。

『Tony Hawk’s Pro Skater』シリーズというと、スケボーゲームを代表する作品として知られるが、近年はマンネリ化や作り込み不足などで評価を落とし、新たな作品のリリースがしばらく途絶えていた。そんななか登場した本作は、メディアレビューにて好評を得ている。レビュー集積サイトMetacriticでは、PS4版が88、Xbox One版が86と非常に高いスコアを獲得。満点をつけたメディアも複数ある。

名作と呼ばれた作品を蘇らせただけでなく、現代的な要素も上手く組み合わせることに成功したことなどが評価されたようだ。オリジナル版を知るファンだけでなく、新たなゲーマーにもアピールできる作品に仕上がったと言えるだろう。ゲーム内には日本語音声でのチュートリアルや、転倒しなくなるなど難易度を下げる機能も用意されており、本作からシリーズに触れるプレイヤーへのサポートも充実している。

Tony Hawk’s Pro Skater 1 + 2(トニー・ホーク プロ・スケーター 1+2)』は、PS4/Xbox One/PC(Epic Gamesストア)向けに販売中だ。