PS5『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』は1年後のNYが舞台。ピーター・パーカーの物語が終わったわけではないと、今後の展開も示唆

 

ゲームスタジオInsomniac Gamesのクリエイティブ・ディレクターBrian Horton氏は6月18日、北米PlayStation.Blogに寄稿。PlayStation 5向けに発売される『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』の新情報を明かした。同作は、6月12日に発表されたInsomniac Games開発の新作。『Marvel’s Spider-Man』にも登場したマイルズ・モラレスを主人公とする作品であり、PS5のパワーを見せつけるような美しい映像とともにデビューを飾った。

PS5の超高速SSDにより、Marvel世界のニューヨークをほぼ瞬時に移動することが可能。さらにDualSenseワイヤレスコントローラーのハプティックフィードバックにより、マイルズのウェブ・スイング、パンチ、ウェブ・ショット、ヴェノム・ブラストの効果や衝撃を体感できるという。レイトレーシング対応の映像美だけでなく、ロード時間やコントローラーの触感的なフィードバックなど、次世代機ならではのゲーム体験が期待されている。

https://youtu.be/39zR2OMLn3U

Horton氏によると、『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』では前作の主人公ピーター・パーカーとは違った能力を身につけた、マイルズ・モラレスの成長、オリジンストーリーを追うことになるという。舞台となるのは、前作から約1年が経過した冬のニューヨークだ。上の映像でも雪が降っている様子が確認できる。そこでは、クリスマス前にエネルギー企業とハイテク犯罪組織による紛争が勃発。マイルズが住むハーレムはその渦中にあり、争いを止めるべく新ヒーローが立ち上がる。マイルズの多文化的なバックグラウンドは、よりモダンで多様な世界を映し出しており、そこから新しい物語、設定、ヴィラン、ユニークなクエストをプレイヤーに届けたいと、Horton氏は伝えている。

本作を巡っては、新作なのか、『Marvel’s Spider-Man』のPS5版に含まれる拡張要素なのか、SIEのSimon Rutter氏の発言をきっかけに混乱が生じていた(関連記事)。このたびHorton氏は、『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』が独立した作品(スタンドアロンゲーム)になると改めて説明。気になるゲームの規模については、『アンチャーテッド 古代神の秘宝』に近いものになるという。フルプライスのゲームよりは小規模の作品になるのだろう。また、『Marvel’s Spider-Man』のユニバースを拡張する上で必要不可欠な体験になるとも伝えている。

4Dスキャン技術や、スキンシェーディングの改良によって、キャラクターたちはよりリアルに。また舞台となるニューヨークのアセットも、多くが次世代機向けにアップグレードされているという。『Marvel’s Spider-Man』と同じ舞台ということもあって、PlayStation 4とPlayStation 5との違いを比較・実感しやすい、次世代機のローンチ初期に出すのに適したタイトルでもあるだろう。

なお新作はマイルズの物語になるが、ピーター・パーカーの物語が終わったわけではないとも伝えている。もともと、マイルズが登場するコミックシリーズは、ピーター・パーカーが死亡する別次元の世界で展開される。『Marvel’s Spider-Man』シリーズは原作とは異なるストーリーとなっており、キャラクターたちが同じ運命を辿るとは限らない。そうした背景も踏まえてか、「ファンの多くは、ピーター・パーカーが大丈夫なのか心配していると思いますが、安心してください。まだピーターの物語はたくさん残っています」とHorton氏は伝えている。今後の作品にて、またピーター・パーカーが戻ってくる可能性はありそうだ。

『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』の対応プラットフォームはPlayStation 5。今年のホリデーシーズンに発売される予定となっている。