【UPDATE】PS5向け『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』について、SIE幹部が「オリジナルのアップグレード版に連結する拡張」と発言。Insomniacは「独立した作品」と主張

 

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は6月12日、『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』をPS5向けに発表した。前作『Marvel’s Spider-Man』にも登場したマイルズ・モラレスを主人公とする作品であり、PS5のパワーを見せつけるような美しい映像と共に華々しいデビューを飾っていた。しかしSIEのExecutive Vice President head of European Businessを務めるSimon Rutter氏が、Telegraphのインタビューにて興味深い発言をしている。

https://www.youtube.com/watch?v=gHzuHo80U2M

VGCによると、Rutter氏は『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』について「オリジナル版のアップグレードと、その拡張(エクスパンション)を連結させたものに近い」と発言しているという。つまり前作『Marvel’s Spider-Man』をPS5仕様にアップグレードさせつつも、マイルズ・モラレスの物語をあわせた内容になるということだろう。Rutter氏は「拡張と前作の強化とも言える」とも語っているそうだ。拡張部分でマイルズの要素はしっかりと作られながらも、PS5のテクノロジーにより進化したオリジナル版を楽しめると示唆されている。

今振り返れば、ソニー・インタラクティブエンタテインメント幹部によるPS5の技術面の報告においては、『Marvel’s Spider-Man』を用いられることが多かった。たとえばSSDを導入するメリットの説明においては、同作のファストトラベルのシーンにて、PS4上では15秒かかっていたところが、PS5では0.8秒にまで短縮したと説明していた(関連記事)。PS5向けの強化バージョンについて開発されているとすれば、同作がPS5のデモ説明に多く登場したことも納得できる。

『Marvel’s Spider-Man』は極めて完成度の高いオープンワールドながら、前作強化版と拡張コンテンツのセットでの発売だとすれば、完全新作に対する期待を持つと印象が異なるかもしれない。弊誌はSIEに『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』の発売形態について問い合わせ中。続報があり次第、追記する予定だ。

【UPDATE 2020/6/13 1:30】
Insomniac Gamesは6月13日、Twitterにて『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』は『Marvel’s Spider-Man』ユニバースで展開される次なる作品であるとし、この“独立した作品(スタンドアロンゲーム)”の詳細は将来的に明かすとコメントした。またユーザーからの「リマスターに含まれるコンテンツになるのか」という問いについても「独立した作品」であると答えている。

BloombergのJason Schreier記者は同作を『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』に対する 『アンチャーテッド 古代神の秘宝』のようなものになると報道している。いまだに同作の位置付けがはっきりせず、SIEからの公式な発表が待たれるところ。